…です。もうひとつは「屍姫」。前半は面白かったんですけど…雰囲気に特徴があるシリーズが好きなので応援してたんで仕上がりが残念に思いました。一年たっぷり楽しませてくれたシリーズとしては「ゴルゴ13」と「獣の奏者エリン」。前者は原作のビッグネームに寄りかからない緊張感のある制作姿勢が気持ちよかったし、飽きずに視られました。今年のダークホースかもしれない。後者はところどころシリーズ構成に迷いが感じられたけれど、演出が決まった時のインパクト爆発度は高く、これもじっくり楽しめた。なお変則…

…ららっ☆,z 38,屍姫 玄 (シカバネヒメ クロ 2期),C 39,VIPER'S CREED (ヴァイパーズ・クリード),C 40,ドルアーガの塔 -the Sword of URUK- (2期),x 41,機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン (2期),F 42,CLANNAD -AFTER STORY- (クラナド 2期),x 43,機動戦士ガンダム00 (通期),F 44,CLANNAD (クラナド通期),x 45,全力ウサギ (12月終了),z[再調査] 11-…

…ｱｲｶﾜ節。演出も、もう少し粘りを見せてほしかったなあ。第一期では双方の足並みがけっこう揃ってたけど第二期では迷走が見られたってのは製作、制作の求めるものがかみ合ってなかったんだろうし、単純に後者の力不足ってのもある(コート姿の七星がシリアスにしゃべっている横でギャグ顔でしらーとしてるハンマー娘のカットひどい)だろうし。やろうとしていた事(屍姫という設定のエグさは萌えアニメ一般への批評にもなってたような)そのものは興味深かっただけに、これもまたもったいない、惜しい作品でした。

ここまで救いのない設定だと、かえって“ちょっといい台詞”にも感動できないものだなあ。もう赤紗の目指す道が一番正しいとしか。すべての契約僧が背信僧となり、責任もって屍姫を冥土に送る、でよくないかい。

ザーギンが早朝の礼拝堂廃墟に現れる(『ここだけ空気が違うような…』マレク談)シーンを見るにつけ、叙情詩指向の小林靖子脚本には優れた演出家が不可欠なのだと知らされる。ところで、最近諏訪部順一の演技力に注目する機会が増えてまいりました。ここでの傲岸不遜慇懃無礼な美形役(昔がモサいメガネ男子ってのもいいねえ)もいいし、屍姫での渋めのバイプレイヤーぶりもいいし、黒執事の変キャラも最高です。

「地獄の先」：貞比呂とアキラもいいコンビだ。契約僧と屍姫の組み合わせのバリエーションはおおむねいいね。あと、なぜか話がつながるようになった北斗には安心した。ただしロケット乳は違和感ありすぎ。あの子はぺタ胸キャラにしとくべきだったよ… まあそんなこんなで、エフェクトはすべて見ごたえあるし、旺里とマキナそれぞれの啖呵切りも様になるようになったし、第二期はなんともなんとも遅いスターティングであったなあと前回に続いてしみじみ。

再びのテーマ接近。生と死の価値相対とその脱却の試み。ようやく第一期の作画力、演出力が戻ってきた起死回生回。これで一気に伏線回収してくる怒涛のｱｲｶﾜﾗｯｼｭにもフォロー要素ができて、第二期に入ってはじめて心底から画面を注視できた。北斗の人身御供のためだけに生まれた運命とマキナの先祖がその慣わしの首謀者だった真相から、人か屍か迷いの淵でもがいていた旺里の覚醒に至るまでの糸の紡がれ方がなかなかスマートでカタルシスがあった。背景世界も屍強制大量発生イヴェント勃発で急変。なんとかクラ…

主人公がヒロインの危機を救いに組織を大脱走したかと思ったら古巣で茶飲み話をしていた…何を言ってるか分からねーと思うが途中略頭が久しぶりにｱｲｶﾜｼﾈｰでどうにかなりそうだった…… ところで赤紗がもはやフレッシュ並の存在意義しか持たされてない件。組織内でも劇作上でも。

休止だった屍姫 玄の代替としてBS11で放映。最近は珍しくなったと思われる単発OVA？ 魔法で女王が支配する街にやってきた魔法少女(という名のアイドル)にあこがれる少女と女王と因縁を持つ魔女との即席タッグが看守役とバトルするという至ってシンプルな内容ながら、オール3Dアニメという特殊性もあってなかなか面白く視ることができた。監督は林宏樹、キャラ原案はあずまきよひこ。萌えキャラを3Dで動かして違和感のない時代がとっくに来てたんですねえ。

お胸様ご乱心の巻：重無はほんとに中身男だった。自我崩壊してる時の演技がよかったDEATH。そんでもってようやく主人公がマキナ呼びになったお。未練と未練を重ねれば呪いという名の力となる!ってのはよく分からんな。アキラが例外的な屍姫として成仏にまつわるなんらかの秘密を知ってるらしいことは分かった。

「性と未練」：マキナの景世への未練引っ張りすぎ。あともしかしたらフレッシュは戦わないまま終わるの？

「異月の貌」：ED一部差し替え。本編より手が掛けられてるじゃあるまいか。今回は脚本と演出に力入ってたけど、逆にマキナ・旺里コンビの主人公としての影が薄れちゃってるきらいも。とはいえ、異月を武器として使役することのみで保ち続けられる哀しい関係性とタカマサの意思の強固さがよく伝わる良い回でした。出合って間もない頃のラブコメぶりからのギャップがなかなかクる。

放送局データでは話数表記が前シリーズから続いてる。この矛盾なんとかして。そしてこの回より、自分の視聴目的はメガネ僧の男体自慢ぶりと赤紗のヘタレキャラぶりの観賞とに定まりました。だってキャラものに舵切りしちゃってんだからしょうがないべ。それにしてもEDで我が道を貫きすぎてる貞方希久子の漢様には度肝を抜かれた。女がエロいのはともかく男まで。そしてミナイ好きすぎ。

「我が敵」：重無、「おっさん」なん？ そして北斗にはマキナが「割れた鏡」に見えるとの事。ようやく、七星に対等な敵として認められたというエピ。…しかしまだアキバ姫の存在の残念ぶりから抜け切れません。背骨生肉って何だよ。ふざけるのはキャラだけにしとけよ。

第一期を褒めあげてしまった俺は今泣いていい。

…のはこ),z 18,屍姫 赫 (シカバネヒメ アカ),A 19,北斗の拳 ラオウ外伝 天の覇王,z 20,夜桜四重奏 ヨザクラカルテット,F 21,ef - a tale of melodies. (2期),z 22,のだめカンタービレ 巴里編 (パリ編),z 23,喰霊 零 -GA-REI zero- (ガレイ ゼロ),z 24,ロザリオとバンパイア CAPU2 (カプチュー),z 25,ヴァンパイア騎士 Guilty (2期),z 26,ヴァンパイア騎士 (通期),z 2…

「契約僧告別式次第」：景世は死んだ後でも、俗世の葬儀よりも僧としての儀式を挙げられる方が優先されるという点に厳しさを感じたなあ。そんな世界に自ら望んで足をつっこもう(でも白江にしろ高峯にしろ本気で止めようとはしてなかったような)としてる旺里の覚悟完了を示す、幼年期の終わりエピ。…だけど次回予告でちらっと出たあからさまな萌えキャラ(なんだかｾｷﾚｲっていう番組のキャラみたいだったよ!)の存在が不安でならない。テコ入れなんだろうけど、大丈夫だろうか次期。以下簡単にシリーズ総論。主…

…UROZUKA」 「屍姫 赫」(注記：総集編的最終話のみ未放映のため1/2視聴予定) 計16本…こ、こんな少なかったっけ…… 1クールあたり4本ぐらいって事か… しかしこうやって抜き出してみると、ガチロボットものがほとんど絶滅状態に近いですね。さておき、そんな中でいつもながら個人的嗜好優先のベスト3を…選ぶ前に特に気に入った作品をコメント付きでノミネート(ほとんどWOWOWとフジばっか)。 「神霊狩 GHOSTHOUND」：キャラクターデザインの丸っこい愛らしさと生々しい動機…

「夜明け」：死という名の絶望を知った時、人は初めて夜よりも冥い夜明けがある事を知る。それぞれに掛け替えのない人を喪って立ち尽くす二人の後姿というカットの何たる重さ。その直前にあったマキナのほとんど自暴自棄な死闘といい、何ともいえない無常観があり、なるほど仏教テイストを活かしきったシリーズ最高潮でありました。お見事。瀬戸際の決断だったとはいえ、結果的に我を忘れたマキナに生命力の全てを取られそうだった旺里は景世に追い詰められたも同然だし、それを救った形の赤紗という皮肉な構図も、人…

「ある夜」：北斗が見る世界の描写がこの世ならぬもので面白い。人の本質を喝破するかのようで、赤紗は彼女には泣いている子供にみえるわけだ。その仲間の胎衣(って字面で合ってるかな)がちょっとした善意を誘って旺里に接触する描写はえげつないと同時に、 引き返せない状況が段々傾斜が激しくなる坂道を下るような感覚で積み上げられる焦りに似た印象で忘れがたい。味方組織のつかみどころのないぬらりくらりとした有り様といい、自分がかつて「ギルガメッシュ」で馴染んだむらた雅彦監督らしい演出具合になって…

「その胸にトキメキを」「地に星」：『おムネさま』。それってｾｸﾊﾗー。思慮深そうでいて実は思い込みが激しいだけという10代っぽさがなかなか自然に出たキャラですな。逡巡が経てどうにかミナイの死を受け入れた旺里がマキナに“生前”の彼女の事を聞くダイアローグも良かったし、旺里の幼児時代のエピソードもペットの死という定番ながら胸にせまるものがあったし、(最初はなんで今更新キャラ登場と思ったものの)エモーショナル回の後の整理回として順当な配置でした。で、おムネさまじゃないサイドの新キャ…

…とも。作画上では感情的リミッターの外れたミナイのパワータイプな戦いが良かった。車の持ち主、まどうてもらえたやろか。あ、あと伊佐木が屍姫からも呼び捨てられるほど評判が悪いってことがダイアローグの片隅から分かったのと、なんで旺里がミナイだけいきなり距離すっとばして親しげにふるまったかがフォローされてたのも良かったです。単純に好みだったのね(笑) そうそう、執着に善悪もないという仏教観を単なる絵面モチーフを超えて扱ってたのもよく出来てました。くどめな後味ではあるけど、いい回だった。

「屍姫 赫」は見逃した第8話のネット配信を視るまで続く回を寝かしときます。

注：(この日の記事は推敲・改訂されました)現在のアニメ曜日スケジュール確認。 月：テイルズオブジアビス/ミチコとハッチン 火：黒塚 水：黒執事 木：(タイタニア/夜桜四重奏 …この二つはとりあえず感想落ち) 金：屍姫 土：ジャガーさんSP(今夜から四週) 日：(ｶﾞｿﾀﾞﾑﾀﾞﾌﾞｵおちまーす)/ゴルゴ13 まったりとしつつパッとしないラインナップだ。自分でいうのも何だけどアニオタメインストリームをかすりもしてない気しかしない(Tさんこんな体たらくなんですよー)。

今週のBS放送番組「タイタニア」「夜桜四重奏」「屍姫 赫」それぞれ録画失敗しました。…最後者は遅れてネット配信があるのでその際に捕捉予定。

「偽言魂」:ブロガーはﾁﾈｰ!って事かｺﾞｷｭﾘ… 伊佐木ミナイコンビの描写は共依存っぽくて生々しさが非常に面白いのにシナリオが説明不足で勇み足気味になっててもったいない。チンピラをぼこって目立つわ死亡フラグを立てるわ頭が悪すぎる伊佐木の歪みのバックグラウンドが全然描かれてないもんだから、DVカップルの淫猥さが宙に浮いちゃってる形。あと旺里にミナイをいきなり呼び捨てさせるのも粗忽すぎ。作画は動きに特化したフォルム型で面白い感じだった。いい意味で。

今期はどうにも“視聴切りたいけど切るほどじゃない(何かもったいなくて切れない)アニメ”が多くて困る。具体的にいうと「黒執事」「タイタニア」「夜桜四重奏」「テイルズオブジアビス」「機動戦士ガンダム00」あたり …ってほとんど全部じゃないですかい。逆にいえば積極的にレビューしたいのは「黒塚 KUROZUKA」「屍姫 赫」「ゴルゴ13」だけってことか。明日からBSフジで「ミチコとハッチン」が始まるけど反響をみる限りでは自分の好みから少しズレるっぽいしどんなものかしらん。

「妖走の果て」：中盤の山場だけあってしっかりとした構成で内容の密度もある出来。ドラマ面では主人公がヒロインと兄貴分の絆の強さを目の当たりにするというジュブナイル的に切ない底部基調がきっちり描かれていた。ビジュアルインパクトでは変形シカバネ関係がグロテスクで秀逸。屍姫という歪んだ存在への視点も、片腕を恋人に近い者に斬られる背徳性や生者を殺せる許しを得た屍姫は一人だけ(喫茶店コンビはお庭番って感じか)という縛り設定の見せ方などで演出意図が反映されていた。

…るかも。無免ｶｰって今でも案外多いみたいだし!：異月とヒロインが顔似過ぎてるよーあとEDの水薙生の尻が無駄にエロくて、今回の直そうにも直せない作監殺しの今石パートと同じほどガイナしてるよー。チヤホヤ新保健医(男だと女子生徒行きにくくないのか)が記号としてもちっともイケメンに見えないのが面白かったり、ｱﾆｷのｵﾔｼﾞの秘書が全然屍姫っぽく見えなかったり。っていうかｼｶﾊﾞﾈﾋﾒたちは生気ありすぎ。もっと青白かったり部分的腐敗あったり歯抜け落ちてたり人間の肉食べたがったりすべき!

「惨美歌」：作画たしかにヤバかったけど、この程度ならまだまだ… 今回は最後4分ほどが降雨のため録れず。でもまあボエ〜♪表現が印象的だというのは分かった。あと屍姫たちが生身の人間を痛めつけるのが嫌なのは、自分自身が禁忌の存在ということを無意識に刷り込まれているような状態で、生者はそれだけで尊いという感覚が抜きがたくあるってことなんでしょうね。