2020春期のアニメ視聴状況

もうすっかりアニメはネット配信をタブレットで視るカラダになってしまいました。

「啄木鳥探偵處」(ニコニコ動画) 明治の東京風俗が興味深い。推理ものとしてはン~…

「遊☆戯☆王SEVENS」(ニコニコ動画) 「ケロロ軍曹」の近藤監督によるコミカルさで新機軸を打ち出す。なお、五月現在COVID-19の影響により放送休止中。

「新サクラ大戦 the Animation」(NETFLIX) 3DCG製作。旧作に引っ張られることなく伸び伸びとした空気が気持ちいい。

 

旧作の再放送(…にタイミングを合わせてNETFLIXで視てる)

未来少年コナン」(NHK総合) 通して視るのはたぶん二度目か三度目。動画、演出の他にも、単発性の高いエピソードの構成のようでいて、さりげなく各話の連携が取られており物語に厚みが積まれていく巧さに気づくことが多い。

一挙配信分

「BNA」(NETFLIX) 第6話まで視聴済。導入の簡潔さや社会問題のスマートな採り入れ方はなるほどネトフリオリジナル。動画の愉しさ、キャストの伸びやかな演技も見ごたえがある。今期イチオシ。

攻殻機動隊SAC_2045」(NETFLIX) 完全独占配信。第一期12話分視聴済。放送前に評判のよくなかった3Dモデル、自分は髪のカタマリ具合が気になる程度かな。裸のIT長者が軽やかにステップを踏んで特殊部隊を避けながら自室のクローゼットに滑り込む回が面白くて何度も視ちゃいますね。後半のドメスティックな展開にはちょっとだけ困惑気味。

 

…あとは、アメリカ人の絶望の深さとアナーキーさに震撼する「ミッドナイト・ゴスペル」とか、なんとなく照準が合った「キポとワンダービーストの冒険」(猫の毛玉吐き回よかった)とかをボチボチとネトフリで視てますね。

第56回2020春調査

アニメ調査室(仮)さんにて開催中。以下、回答記事です。

 

2020春調査(2020/1-3月期、終了アニメ、66+1作品) 第56回

01,pet,x
02,22/7,x
03,ネコぱら,x
04,虚構推理,x
05,なつなぐ!,x

06,ドロヘドロ,S
07,ちはやふる3,x
08,へやキャン△,x
09,恋する小惑星,x
10,耐え子の日常,x

 

11,ボス・ベイビー,x
12,空挺ドラゴンズ,F
13,ダイヤのA actII,x
14,どるふろ 狂乱編,x
15,ジモトがジャパン,x

16,おちゃめなシモン,x
17,ソマリと森の神様,B
18,地縛少年花子くん,x
19,織田シナモン信長,x
20,異世界かるてっと2,x

 

21,ランウェイで笑って,x
22,けだまのゴンじろー,x
23,ダーウィンズゲーム,x
24,アイカツオンパレード!,x
25,デュエル・マスターズ!!,x

26,魔入りました! 入間くん,F
27,ラディアン 第2シリーズ,x
28,群れなせ! シートン学園,x
29,ゲゲゲの鬼太郎 (第6期),x
30,ポチっと発明ピカちんキット,x

 

31,フライングベイビーズ☆プチ,x
32,ねこねこ日本史 第4シリーズ,x
33,アバローのプリンセス エレナ,x
34,あはれ! 名作くん 第4シリーズ,x
35,かいじゅうステップ ワンダバダ,x

36,スター☆トゥインクルプリキュア,x
37,ぼくのとなりに暗黒破壊神がいます。,x
38,うちタマ?! うちのタマ知りませんか?,x
39,SHOW BY ROCK!! ましゅまいれっしゅ!!,x
40,Fate/Grand Order 絶対魔獣戦線バビロニア,F

 

41,痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。,x
42,(12話までの暫定評価) <Infinite Dendrogram> インフィニット・デンドログラム,x
43,ファンタシースターオンライン2 エピソード・オラクル,x
44,カードファイト!!ヴァンガード (2019 新右衛門編),x
45,マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝,x

46,八十亀ちゃんかんさつにっき 2さつめ,x
47,理系が恋に落ちたので証明してみた。,x
48,推しが武道館いってくれたら死ぬ,x
49,僕のヒーローアカデミア 第4期,x
50,宝石商リチャード氏の謎鑑定,x

 

51,魔術士オーフェンはぐれ旅,x
52,七つの大罪 神々の逆鱗,x
53,映像研には手を出すな!,F
54,歌舞伎町シャーロック,B
55,爆丸バトルプラネット,x

56,異種族レビュアーズ,x
57,ARP Backstage Pass,x
58,Bラッパーズストリート,x
59,ハイキュー!! TO THE TOP,x
60,id:INVADED イド:インヴェイデッド,A

 

61,(1月終了) バビロン,x
62,(TV放送版) へんたつ,x
63,(全8話) おーばーふろぉ,x
64,(全12話) アズールレーン,x
65,(地上波初放送) 7SEEDS (1期),x

66,(ネット配信) ベイブレードバースト ガチ,x 

参考調査

t1,(11話までの暫定評価) はてな☆イリュージョン,x

 

[寸評]

ドロヘドロ:S 最高に楽しく面白い。凄惨にバイオレンスな世界で軽やかになにか希望まで抱かせる手際、アニメとはまさしく魔法の事だと作品そのもので示した。

ソマリと森の神様:B ハイファンタジーとしての気合を見せる各種設定デザイン、子供の行動原理を真摯に反映させた描写が光っていた。差別の厳しさにも逃げず取り組んでいた。

歌舞伎町シャーロック:B 人格障害発達障害を持つ者のみならず、定型発達者の生き辛さを終盤にまで引っ張って絡めるなど挑戦的なシリーズ構成。最終話はやるせなさから泣ける変化球。オリジナルアニメならではの味があった。

id:INVADED イド:インヴェイデッド:A 複雑なギミックや入れ子構造のストーリーをここまで分かりやすく、かつクールに描ける監督の手腕は並じゃない。キャラクター各々の濃さも1クールでは通常収まらないレベルだった。また、情の入れ方の演出コントロールが抜群に上手い。

2020年2月に読んだ本まとめ

 穴あきエフの初恋祭り

穴あきエフの初恋祭り

穴あきエフの初恋祭り

 

著者の住むドイツ以外を舞台とした短編が集められており、まずそこが新鮮だった。短編の中でモバイルデバイスとコミュニケーションの位相をズラす描写がくると思わず軽い笑いが漏れる。そして恋愛関係への視座が徐々に柔軟に飛翔していく印象に編集されているように思う。

2020年3月に読んだ本まとめ


雲 (海外文学セレクション)

雲 (海外文学セレクション)

主人公が取りつかれる黒曜石のような「雲」が作品上で何を意味しているかは読み進めていく内に明らかになる。現実の人間そのままに次々と現れては計り知れない思考を示して去っていく登場人物、奥行き豊かに博物学的に広がる舞台の数々。ビルドゥングスロマンとして感慨を立ち上らせると同時に、ミステリーの一つを文間に隠したまま物語は閉じる。人はいつだって家庭という土台を意識の光に照らしきれないものゆえ、主人公はドメスティックな疑念をついには言葉に昇らせないままだ。


ジャーゲン

ジャーゲン (マニュエル伝)

ジャーゲン (マニュエル伝)

マニュエル公が治める王国で、第二王女にかつて恋していたが今は冴えない中年男となった質屋のジャーゲン。とあるきっかけで口うるさい妻を探して洞窟に入る羽目になった彼は、神話に伝承そして自身の記憶を反映した世界で華々しくもアイロニカルに冒険を繰り広げる訳だが、現代の読者にはやや冗長。銅版画に似たタッチで軽妙さと伝統性を併せ持った魅力的な挿し絵がもっと多くて、章の数が三分の二だったらもっとテンポよく読めるのになと感じた。しかし当時つまり百年前の読者ならば、一章ずつナイトキャップ替わりにちょうどいいと枕元に置いて思ったかもしれない。ともあれジャンルに詳しい訳者の解説はかなり興味深かった。

2020年2月に観た映画まとめ

私は光をにぎっている ('19/監督:中川龍太郎)

田舎から東京の下町に出てきた若い女性が、銭湯の手伝いをしながら居場所を手探りでつかもうとするシンプルな物語。猥雑で古びた昭和が色濃く残る路地の様子や埃っぽいがどこか落ち着く下宿の雰囲気がかなり自分好みだった。自分の意思の出し方がよく分かっていない主人公の少女が年上の女性にやんわり言葉を掛けられるシーン等、ああこういうモラトリアムあるよなあという感じだったが、同じく無器用なところがある銭湯の主が酒に逃げがちですぐに泥酔の醜態をさらすのにはもういっちょ捻りほしかったかなと思ったりも。ラストの〆め方は、変わりゆく街並みへの諦念と人の心のしなやかさとの落としどころを量っていて印象がふんわりと残る。

2020年1月に読んだ本まとめ

ポストモダン建築巡礼 (第2版)

ポストモダン建築巡礼 1975-95 第2版

ポストモダン建築巡礼 1975-95 第2版

 

日本全国の秀逸なポストモダン建築を、豊富な写真画像と熱が適度にこもった説明文、さらには見どころを押さえたイラストとで綴る。地元石川からは私の行きつけの施設である金沢市立玉川図書館が登場。もし住むとすればモダン建築の方が好きだが、フェイクの外連に満ちたポストモダンはこれはこれで楽しいなと感じた。

 

どこか、安心できる場所で

意外と知られていない現代イタリアの小説作品を、日本の読者に新鮮に読んでほしい。というコンセプトで編まれた短編集。色んな境界線が、揺らぎ溶け合い、かと思えば急に分離したり。ワルツのようなテンポを全体として感じたかもしれない。

2020年1月に観た映画まとめ

スマホアプリからの投稿テステス.

 

パラサイト 半地下の家族 ('19 韓国/監督:ポン・ジュノ)

カットの隙のなさ、シナリオの水漏れの無さが凄まじく、このレベルに達しているのは一昨年の「スリー・ビルボード」ぐらいかもしれない。更にエンタメとしてスリリングで、風刺として軽快にコミカルで、スクリーン作品として静謐な邸内の空気感が美しく、そして現実社会への批評性が研ぎ澄まされている。年の始めにすでにベスト1が決まってしまった。

 

ブレッドウィナー  ('17 アイルランド、カナダ、ルクセンブルク/監督:ノラ・トゥーミー)

NETFLIXで視聴。タリバン政権下のアフガニスタンで起こった一家族の悲劇を、生き残るために女性成員が力を合わせる様子を軸に描くアニメ。主人公と同じく少女の身で男装する友人キャラクターや言葉少なげながら誠意で助力する中年男性など、サブキャラクターの幅の広さが印象的。あまりにも理不尽に抑圧された社会においても人はそれぞれの色の花を咲かす。両親が教える通り、物語を誰もが紡ぎ(事実の重みに語り得ないこともそこに含まれる)、お互いに尊重しあう行為こそが未来を象る。