イメージ先行の語り口が最終回では爽やかに花開いていたものの、中盤がダレた感はぬぐえない。エピソードごとにシナリオと演出双方の緩急がもっとほしかったと思う。ラストシーンは穏やかに夢みる少女という趣向だったが、その通りに夜明け直前の夢を浅く覚…

直前まで、旅のパーティがそろわずにどうすんだべと思ってたら、最終話では最後のメンバーが姿を現し、彼が問いかけることによって主人公ヨナの来し方行く末が示されて、なだらかにエピローグへと入った。王道少女漫画としてヒロインがやたらチヤホヤされる…

風も凪いだおだやかな晴れが続いて（ここは天国か・・・）と思ったとか思わなかったとか。＃北陸地方

往年のハウス名作劇場を思わせる作品ルックスながら、ときに濁った声をはりあげたり、明確に正面きって父親に反抗して利敵行動にはしる少女主人公という破天荒ぶりはその枠を超えていた。恋となる直前の友情の相手となる少年ビルクの登場シーンからこっち、…

終戦直後の色丹島住民の苦難が題材となっているが、これは単純な戦争批判映画ではまったくなく、あえてジャンルにわけるとすればチャイルドフッド・ムービーだろう。後悔の苦さをも含めて、子供時代のきらめきを大人になってから顧みる視点で作られている。…

肩肘張らずに楽しめて、まったり和む基調の中で折々に熱く盛り上がれたりという娯楽性はなかなか高いし、アートの空気をまとった画面装飾の印象もかなり強いのだが、いかんせん描写とそれにともなう展開とが単純にわかりづらい点がいくつかあった。が、それ…

最終話は敵との決戦をAパート早々に済ませて、たっぷりの尺を取って大団円としてのエピローグに割り振ってあり、未消化の伏線をキャラクターの掛け合いによって再確認させつつも、ひとつの大きな戦いを越えたという充実感に満たされた雰囲気となっていた。 …

不連続の世界作者: 恩田陸出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2013/12/06メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る主人公を同じくした連作短編集。日本の都市各地を舞台としており、その詳細さは作者が得意とするもの。今回もまるで自分が実際に旅をしてい…

桜の開花宣言があってから、申し合わせたように数日、雨が続いたりするパターン多いんだよなー

蝶のみちゆき (SPコミックス)作者: 高浜寛出版社/メーカー: リイド社発売日: 2015/01/30メディア: コミックこの商品を含むブログ (6件) を見る高浜寛の描く女たちに心打たれるのは、彼女らが他者や社会との相互理解が絶望的に難しいと予感したり悟っていたり…

寒の戻りなう.

幽麗塔 9 (ビッグコミックス)作者: 乃木坂太郎出版社/メーカー: 小学館発売日: 2014/12/26メディア: コミックこの商品を含むブログ (2件) を見る黒岩涙香の推理小説が原作らしいが、エピローグ部分を読む限りは原案というぐらいが近い感じか。流麗な描線とく…

黄金時代作者: ミハルアイヴァス,阿部賢一出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2014/11/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (15件) を見るとある島を訪れた男の回想記という体の長編小説。章はこまかく分かれている。文化風俗や地理の描写が主だった…

冬と春とが混在してるなあ。それにしてもやたら肌が乾く。耳の中もむずがゆいし、つまりは花粉症のはしりなんだろうな。

近未来、常に夜のような街で働く青年サイモン。計算機の前で機械の一部のように働いて穴倉めいた家でテレビドラマを視るのだけが気晴らしの生活の中で、彼の唯一の光明は同僚女性のミナだった。そんな中、なぜか自分と同じ顔と名前を持つジェームズが入社し…

白魔 (光文社古典新訳文庫)作者: アーサーマッケン,Arthur Machen,南條竹則出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/02/01メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 15回この商品を含むブログ (21件) を見る日常から決定的に離れながらも、表裏一体の関係にある幻視の…

六寒一温ぐらいだから、休日も縮こまりがち。春まだ遠けき。