アニメ

「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 The Animation」全13話視聴完了

まさに弾丸級のスピード展開で、飽きる間も与えなかった娯楽性への特化は、原作ゲームを全く知らない自分にはむしろ見易さをもたらす要素だった。余計なことを考えなくてもいいという露悪描写へのエクスキューズにもなっていたし。露悪といえば、あえて犠牲…

「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」全24話視聴完了

兵器として生み出されたも同然の、根底の人権すらも危うそうな少年少女パイロットたちの戦いとその内面の揺れ動きを、昭和ロボットアニメでありがちだった悲愴感とは対照的に描いてみせるという趣向の軽い口当たりが、終盤までは順調に演出として効果的だっ…

「戦姫絶唱シンフォギアG」全13話視聴完了

戦闘アクションのキレのよさは前シリーズを上回った印象があったが、ストーリー展開、キャラ立ては残念ながらそうはならなかった。月の危機が明かされてから二転三転する対立構図のわかりづらさが最終話まで後をひいていたのは視ていてしんどかった最たる点…

「ブラッドラッド」全10話視聴完了

キャラクター描写に特化した構成ながらも、バトルの変奏パターンが十分多かったことで意外と満足感の高いシリーズだった。ファンタジー世界にヒップホップ文化を何匙か入れたビジュアル上の仕込みも印象に残る。気を置かずに視られる貴重な枠だったなあと終…

ミス・モノクローム -The Animation-

5分枠番組なのだが、ストーリー主体でギャグネタが副次的なのが自分がこれまでに視てきた中では珍しいので新鮮味が感じられた。記憶を持っていないようだが、覚えている唯一の知人に再会するためアイドルを目指すミステリアスな美少女という基本設定を、耽…

「コードギアス 亡国のアキト」第一章『翼竜は舞い降りた』('12/監督:赤根和樹)

TVシリーズ第一期と第二期の間にユーラシア大陸で起こっていたブリタニア帝国とEU共和国との紛争を描くOVAシリーズ。背景をロングショットで映す尺の長さなどに劇場上映作らしい体裁が感じられ、またキャラ描写における主観性の比重などにもTVシリーズとの差…

「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」第21話『決戦前夜』

いよいよ人類の生存を賭けた地球挙げての総力戦を前に、家族というテーマを変奏して描いたエピソード。ドラスティックな展開はなく、会話のやりとりでチーム・ラビッツ(なかでも密かなライバル関係にあったイズルとアサギ)のこれまでの心の変遷を総括した内…

「ガッチャマンクラウズ」第5話『 Collaboration(コラボレーション)』

クラウズメンバーのひとりが持つ自分への不満を解消しようとした累がネットを介して会話をやりとりするビル屋上のシークエンスが、派手な動きがないのにかえって魅せてくる。議論が行き詰っていよいよ気が昂ぶってきた累が、古典悲劇のようにひとりで身振り…

「有頂天家族」第4話『大文字納涼船合戦』

京都の夏のクライマックス、五山の送り火の夜に空高く浮かびあがるお座敷。その開かれた襖から垣間見える眼下の夜景が、リアルなようでデフォルメもきちんと為されている按配、しかも高空を進む速度に合わせて違和感なく夜景が動くものだから、ほとんど疑似…

「ローゼンメイデン」第2話『少女のつくり方』

流れる時間の巻き方、導入から出来事まで非日常感に大きく振れていた前回から一転、現実でありふれた"こんなはずじゃなかった"青春を送っている数年後の主人公の生活が淡々と描かれる。そこでまたしても闖入してくる不合理な存在。その経緯がシームレスで滑…

「有頂天家族」第2話『母と雷神様』

予想に反して、サブタイトルで挙げられている雷神キャラクターは登場しない。しないというか存在を描かれない。ここでの「雷神様」とはいきなり訪れる青天の霹靂、一般化された不幸の暗喩なのだ。男装して気丈にふるまう母狸、面白いことだけをあえてやって…

ローゼンメイデン

水彩画タッチの背景美術、しっくりとそれに馴染むキャラクターデザインの繊細な線が目に柔らかい。水銀灯の黒い翼はそのどちらとも質感表現が違っており、ビジュアルへのこだわりは前作放映からの年数経過を確かに感じることができる。 ストーリーは、おそら…

ブラッドラッド

エリート吸血鬼の子孫である主人公が魔界から出る発端になる動機付けが、滑らかに感じられた。肉付きがよく素直な性格のヒロインへの惹かれ方が、思春期そのものという感じで微笑ましく、その反動として彼女が肉体を失って幽霊化してからのそっけなさもさも…

ガッチャマンクラウズ

前作との繋がりははっきりいってほぼ無い。表面上は。だが、「鳥」「人知れず戦う使命」「地球の危機」という諸モチーフの解題元は、やはり『科学忍者隊ガッチャマン』からのものなのだ。自分としては、これぐらい胆を据えた続編製作の方が視ていて面白く感…

有頂天家族

森見登美彦原作の京都舞台ものということで、「四畳半神話大系」と雰囲気はかなり通ずる。…京都とは、短期で訪れても街の特色がわかりやすい東京とは違い、腰を落ち着けて住んでみないと魅力が分からないのかもしれない。第1話だけでこう思わされた、魅了の…

「惡の華」全13話視聴完了

後ろにいくにしたがってストーリー進度がゆっくりになった印象で、最終話にいたっては、実質半分方が総集編というある意味ざんしんな構成だった。他の部分はというと、私室に入り込んで勝手に日記帳読む以外ほとんど何もしていない、という。かつては追われ…

戦姫絶唱 シンフォギアG

第一期とは監督やキャラクターデザイナーが交代。絵柄については自分には違いが分からなかった(同時に違和感がなかった)が、演出はアクション面がより強化されておりキレのいい動画が連発。設定説明がほぼ皆無なシナリオと合わせて、テンポの速さで独自性を…

「波打際のむろみさん」全13話視聴完了

ハーレムコメディのルックスながら、最終話は主役である男子高校生たっくんが、自由な精神を持つ人魚のむろみさんに手づくりプレゼントをして、少し素直になった距離を示すという通常とは逆といえる構図で収まったのがシリーズ構成として斬新だった。UMAもの…

「よんでますよ、アザゼルさん。Z」全13話視聴完了

原作エピソードからの圧縮感が第一期より増していたのと、悪魔たちのプリティさが比較して減っていたのが少々物足りなかったものの、その代わりにネタのエグさで差異化していたのは結果としてよかったのかもしれない。唯一、第一期を超えたかもと思ったのは…

ファンタジスタドール

ネットサービスのアバター機能と、カードゲームバトルの要素を組み合わせた感じ…なのだがストーリーがどこを目指しているかはよく分からないのが不思議な視聴感の初回ではあった。心を通い合わせるヒロインとその使用キャラたちの描写はあるので、煮え切らな…

Free!

地方の海岸地帯を舞台に、高校生男子たちの競技水泳を軸とした青春を描く。空気としてはわりとゆったり気味だが、その分プールでの動きのシャープさが目立つ。なにより、水エフェクトのリアルな質感が目を引く。感覚としてストレートに気持ちがいい絵作りに…

「カーニヴァル」全13話視聴完了

主人公ふたりのそれぞれの行動目的は動機として弱いし、主要組織同士の対立の強度も同様。にも関わらずそれなりに集中して視ることができたのは、要所要所に置かれたアクション作画の骨太さが最後まで貫かれていたため。それによって、ポエムを読み上げるか…

「DD北斗の拳」全12回視聴完了

…いわゆるパート分けされた何話かは見逃していますが全体の筋を理解するのに問題はない程度です… 30分の中で二本立てという基本構成といい、背景美術やレイアウトといい、「元祖天才バカボン」を踏襲していることによってノスタルジーの感覚を直観としては抱…

BROTHERS CONFLICT

親同士の再婚により、13人の兄弟と同じマンションの隣人として暮らすことになった女子高生の恋愛に揺れる日々を描く…という現代日本を舞台としながらもファンタジーに満ちた設定。ヒロインは常にそばにいるリスと言葉を交わせるというのも、アニメではよくあ…

「翠星のガルガンティア」全12話視聴完了

オリジナリティ豊かな設定をもっと伸び伸びと展開させた演出ぶりを見たかったなという気持ちはあるものの、後半に折り返してからの人工進化の種明かしによるサプライズや最終話での尺をたっぷり取ったロボット同士の空中戦はかなり楽しませてもらった。個人…

「RDG (レッドデータガール)」全12話視聴完了

ヒロインである泉水子に秘められた力の設定に、SFとしてのひねりが思いのほか加えられていたのはクライマックス前のよいサプライズだった。…ただしそれは分かりにくさと表裏一体だったが。自分が物足りなく思ったのはその一点のみ。学園祭というイヴェントが…

「進撃の巨人」第6話『少女が見た世界 -トロスト区攻防戦 2- 』

主人公が前回ラストで死亡したことを反映するかのように初めて省略されたアバンをはじめ、地味な回想エピソードと思わせて演出コントロールがぎゅるんぎゅるんに効いた回。人間の常に揺れ動く混濁した道理(ミカサの生家を襲った賊たちが“専業”でないことは台…

「RDG レッドデータガール」第5話『はじめてのお化粧』

直前の回である『はじめてのルームメイト』での泉水子の現実把握力をあやふやにして視聴者に提示しながらミステリー要素をすすめる手際の挑戦性にも感心したけど、この回では超自然能力バトルがほとんど前振りもなく淡々と繰り出される。トリッキーなやり取…

2013春期アニメ視聴状況

火:ガルガン、進撃 木:マジェプリ 金:惡の華、アザゼルZ、むろみ、RDG 土:カーニヴァル …計8本(アザとむろみは二本で一番組と考えたほうが放映的にスッキリするけど)と前期よりやや減った。 ネット配信で視ているのは ムシブギョー、DD北斗の拳(前半のみ…

「よんでますよ、アザゼルさん。Z」第3話『痔のカリスマ』

ギャグ作品におけるテンポの良し悪しは、ネタの中心モチーフが支配する世界観にどれだけ滑らかに推移するかに掛かっている。この回を視ていてそう感じた。 エピソードの発端は堂珍少年がある日とつぜんに自分が痔を患っていると気付きトイレで絶叫するという…