アニメ

ノラガミ

神を自称するみすぼらしいジャージ少年とプチブル階級の女子中学生とのボーイミーツガールな出だしに八百万信仰を絡めることでファンタジックな味付けに仕上がっており、人物のみならずイエネコまで端整に作画されたBONESアニメらしいルックスのよさはまずは…

鬼灯の冷徹

原作既読。日本画のニカワ絵の具のような粘り気を感じさせる色彩設計など、雰囲気の再現は頑張っているが、その分アニメライズの新取性は期待できなさそうな感触。間口が広いことは悪くないが、自分としては録画してじっくり視るタイプではなく思ったので録…

スペース☆ダンディ

「キャプテン・フューチャー」や「うる星やつら」のビジュアルを想起させられる。…という事はつまり70年代海外SF実写作品の三次的オマージュぐらいにあたるコンセプトであり、コメディとアクションを織り混ぜたドラマツルギーは70年代後半から80年代にかけて…

バディ・コンプレックス

老舗サンライズによるオリジナルロボットアニメ。一見地味なメインビジュアルから、期待は特になかったが、その分に増して正統派なSFマインド(自分ならこの初回のサブタイトルは『未来から来た少女』にする! あ…ネタバレるか)が面白く、かつ高揚した。暫定今…

ノブナガン

ときに補色をあえて全体に用いる色彩設計やハイコントラストな影付け、キャラクターデザインからは原作者である久正人への堅実なリスペクトが漂っており好感のもてる初回だった。ただし「SHERLOCK」以来の流行であるポップアップ・テロップの多用はうるさく…

「COPPELION」全13話視聴完了

設定考証がいまどきのアニメ基準からみると少々雑だったが、そうなると原発にまつわる固有名詞がある程度ボカされていたのは作品スタンスとしてかえって整合性が取れていたかもしれない。私は大胆なセッティングのSFがシーズンにひとつは視たいという嗜好の…

「夜桜四重奏〜ハナノウタ〜」全13話視聴完了

最終話はキャラをリアルにとらえたアングルの数々や自由な発想のエフェクト、なぜか80年代調タッチなヒロインたちの表情といった独自仕様が目に付いた。ドラマ面では、シリーズ構成の整合性よりも、人間も妖怪も半妖も受け入れる住み善き街としての『桜新町…

「ミス・モノクローム-The Animation-」全13話視聴完了

最終話、黒い夜空に舞う白い雪。双方の織り成すコントラストが、街頭でひたむきに歌うミス・モノクロームを無視して過ぎ去る群衆のデジタルな反応とイメージが重なり、相対的にアンドロイドであるモノクロームの醒める事のない魂が浮かび上がる。きれいなラ…

〜2013年アニメアウォーズ〜

(おちゃつのちょっとマイルドなblogさんの企画に便乗させていただきました。) ・最優秀作品 「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」 オリジナルロボットアニメを柔軟な発想の設定と脚本で存分に見せてくれた。終盤が尺で押してしまった点のみ惜しい。 ・特…

話数10選

「新世界より」第18話『紅い花』 脚本:浦沢広平、絵コンテ:小倉陳利、演出:富田浩章、作画監督:猪口美緒、レイアウト監修:久保田誓 夏祭りが一気に阿鼻叫喚テロ現場と化す急転直下ぶりが衝撃的。 「ジョジョの奇妙な冒険」第26話『神となった男』 脚本…

ED10選

キューティクル探偵因幡:歌い踊るヤギというギャグネタをこれでもかと丁寧に動かす酔狂な注力ぶりがたまらない。TVアニメ「 キューティクル探偵因幡 」テーマシングル 「遥か、日常の中で 」/「 プリマ・ステラ 」アーティスト: 因幡洋(CV:諏訪部順一),首領…

OP10選

たまこまーけっと:一年の始まりという放映時期にふさわしい祝福感、商店街アーケードという狭い空間を立体的に見せるコンテ。TVアニメーション「たまこまーけっと」オープニングテーマ ドラマチックマーケットライドアーティスト: 北白川たまこ(CV:洲崎綾)出…

「ぎんぎつね」全12話視聴完了

原作のテイストを再現することを第一義として丁寧に作られていたし、作画崩れが目立つこともまったくなかったが、アニメならではの動きやカットインで見せる意気はその分、後手にまわった観がある。たとえば、最終話でギンが瞬時に身を消すああいった演出に…

「マギ The kingdom of magic」序盤の総感

シンドリア王国を出て、アリババトリオ.プラスワンの和気あいあいとした船旅から、子供たちだけで構成された魔法海賊との対立、その顛末を経ての白龍の事情開陳というエピソード展開は滑らかに構成されており、かつ活劇と心情ドラマのバランスが良くて無心に…

マギ The kingdom of magic

第二シーズン。前期からの引継ぎを工夫なく行った印象でどうも視ているこちらのテンションが上がらない初回だった。それとなく期待していた活劇性の向上もあまり期待できなそうだし、継続視聴はモチベーション的にきびしいかもしれない。

ワルキューレロマンツェ

18禁ゲームが原作らしいが、アニメ版からは健康的なお色気のエッセンスしか感じられずカラッとした視聴後感が気持ちよい。競技化された馬上槍試合(ジョストという名称)という珍しい題材なこともあり、ネット上の好評に後押しされたとはいえ最後まで気楽に付…

ファイブレイン 神のパズル 第三シリーズ

正直に述べると、前期から間があいている上にすでに新鮮味がない続編作品という事で私の視聴モチベーションは高いとはいえない。が、最終シーズンと謳われている以上、ここでやめるわけにはいかない。廃人状態に近かった間方ジンの精神がいかに救われるかに…

凪のあすから

まるで竜宮城のような小魚が泳ぐ水中の町で暮らす陸海両棲の少年少女が、廃校により地上の学校に通う事ではじまる恋愛ドラマを描くファンタジー作品。ストーリーの行方は気になるものの、ヒロインの小動物系の愛らしさにどうにも感情移入をさまたげるものを…

「進撃の巨人」全25話視聴完了

破綻を見つけるのが難しいほどに端整に仕上がっていた第1話や第2話と比べると以後には作画の崩れがそれなりに目立ったり、尺稼ぎに思えるほどOPアバンの“これまでのあらすじ”が長かった(三分ある時も数回)りしたささやかな瑕疵はあったものの、登場人物たち…

「BROTHERS CONFLICT」全12話視聴完了

ヒロインがいかに逆ハーレムを享受、またはそれに振り回されるかといった女性向けジャンルの1セオリーから趣向をすこしズラして、彼女を囲む13人兄弟たちに起こる人間関係の波風をこまやかに捉えたストーリー構成がなかなか新鮮だった。緊張感を基底に添え…

「ガッチャマンクラウズ」全12話視聴完了

立川にもたらされた混乱の重みが、最終話でようやく腑に落ちたのはかつて父の星であった悲劇を知るODという存在のおかげ。はじめとカッツェとの最終決着を直接描かなかった事といい、この作品における省略の演出法は自分にとっては自然に納得がいくものだっ…

「ローゼンメイデン」全13話視聴完了

最終話のシナリオは蛇足気味というか、いったんは真紅との別れを受け入れた“巻かなかった方のジュン”が間を置かずに薔薇乙女たちと再会してしまっているのは収まりがいまひとつ良くない。第1話と最終話の微妙さには、原作販促という縛りを消化しそこねたの…

「有頂天家族」全13話視聴完了

最終話は矢三郎が弁天に持つ恋心へのフォローが薄かったのが少々物足りなかった。彼女が赤玉先生のもとへ戻ったのは、おそらく漫然とした退屈が下鴨一家が引き起こした仙酔楼での一大騒動で解消の目をみたからだと自分には思われたが、そのあたりもシナリオ…

ログ・ホライズン

仮想空間であるはずのRPGに体感をともなったまま意識が閉じ込められてしまった事を説明する手順が丁寧だったので、物語に自然に入り込む事ができた。簡素なラインでまとめられたキャラクターデザインも好み。過去になんらかのトラブルの当事者となって、心の…

弱虫ペダル

学校から秋葉原までの片道45kmを、電車代を浮かすためにママチャリで鼻歌混じりで通うアニメオタク男子高校生が、自転車部の門を叩…かない第1話。なのだがもう一人の主人公のような配置で登場した同学年の少年により、自転車競技の説明は行われたので、初心…

夜桜四重奏 -ハナノウタ-

前シリーズはポップな趣向のOPの雰囲気ぐらいしか記憶になく、あるいは途中で視聴をやめていたのかもしれない。よって特に比べる必然もなく、このリメイクといった具合の新作を視られる次第。一言でいえば、これは良い雰囲気アニメだ。ストーリーの内容は軽…

キルラキル

末法の世にあって学生自治の強権発動により恐怖政治の如し秩序を保っている本能字学園。そこに鉄火肌の女子高生・纏流子が転校してくるという昭和年代における漫画のテンプレートのような出だしをデフォルメの効いたアニメートで見せてくるのだからツカミは…

「ムシブギョー」全26話視聴完了

蟲奉行が江戸の街を守るという意味の具体的な役割や、1クール目の敵だった蟲狩りたちの恨みの内容や行動の目的などがきちんと説明されていないまま終わったのが物足りなさを起こすが、キャラクターデザイン、レイアウト、アクションと自分としては好みにも…

ガンダムビルドファイターズ

外野内野のプレッシャーが重くスタッフにのしかかると噂のガンダムシリーズにおいて、初回から無心に面白く感じたのはここ15年では初めてと言える爽快感のある仕上がりになっていたのは、スポンサーが要求するものと実作スタッフの目指すものとの齟齬が作品…

COPPELION

現実に起こった原子力発電所の事故に配慮して、放映が遅れていたといういわくを持つだけに、具体的な用語を廃していた劇中の現状説明が今後も為されるかは不透明なのが落ち着かないといえば若干落ち着かない。ただし、実際の生活でも様々な文化を担うアイコ…