兵器として生み出されたも同然の、根底の人権すらも危うそうな少年少女パイロットたちの戦いとその内面の揺れ動きを、昭和ロボットアニメでありがちだった悲愴感とは対照的に描いてみせるという趣向の軽い口当たりが、終盤までは順調に演出として効果的だったものの、最終話ではむしろ不完全燃焼気味に感じられたのが少々惜しく感じられた。主人公たちの間の家族に近い絆を描くには、その背景に広がる彼らの相対的孤独感を醸す世界の有様を概観する必要があったと思うのだが、オペレーション・ヘヴンズゲートの後に待っているであろう永い日常に適応できるかへの不安あたりは、シナリオ上で押さえておいてほしかったなと考える。そのあたりのかすかな物足りなさは、第二期があるかもしれない可能性の証明ととらえたいのは、ファンの贔屓目ではあるが。
メカアクションについては、これまでのロボットアニメの中でも最高峰レベルに楽しめた。戦術、戦法いずれも単調さがなかったのが素晴らしい。
