ローゼンメイデン

水彩画タッチの背景美術、しっくりとそれに馴染むキャラクターデザインの繊細な線が目に柔らかい。水銀灯の黒い翼はそのどちらとも質感表現が違っており、ビジュアルへのこだわりは前作放映からの年数経過を確かに感じることができる。
ストーリーは、おそらくは原作の主要な対戦エピソードを濃縮して本筋への導入としたもの。この初回だけではその成否は判定できない。次話以降に出てくる大学生の「ジュン」と、扉を開けることを選択した中学生の「ジュン」との動線交差が起きた後で、ようやくその意図は分かることと思われる。一言でいえば、期待していた以上の"望月智充"度。監督の畠山守氏についてはノーチェックだったので、これから演出履歴などを知っていきたいと思う。