直前の回である『はじめてのルームメイト』での泉水子の現実把握力をあやふやにして視聴者に提示しながらミステリー要素をすすめる手際の挑戦性にも感心したけど、この回では超自然能力バトルがほとんど前振りもなく淡々と繰り出される。トリッキーなやり取りのあと、矛収めとなったのは、軽い(しかしいつまでも続く執拗な)平手打ちだった。描写のケレンはともかくとして、ジュブナイルとしての肝である瑞々しいドラマ性に収束する堅実さは同期他作品と比べて並外れている。化けたなと思った瞬間だった。なお今回は、ラストカットでの次週以降の展開への布石として置かれた姫神のセリフが投げかけた適度なインパクトも絶妙だった。
