話数10選

新世界より」第18話『紅い花』
 脚本:浦沢広平、絵コンテ:小倉陳利、演出:富田浩章、作画監督:猪口美緒、レイアウト監修:久保田誓
夏祭りが一気に阿鼻叫喚テロ現場と化す急転直下ぶりが衝撃的。
ジョジョの奇妙な冒険」第26話『神となった男』
 脚本:小林靖子、絵コンテ・演出:加藤敏幸、作画監督:清水貴子
ヒトから神の位置にまで進化したカーズを人間ならではの往生際の悪さで克服し、死んだと思われたゆえの葬儀に死者であるジョセフがスージーQを伴って現れ皆を驚かし、それぞれのその後が語られたあとに次シリーズへの引きをみせて終幕する流れのスムーズさが爽快。
キューティクル探偵因幡」第11話『首領・ヴァレンティーノ脱獄事件』
 脚本:中村 誠、絵コンテ・演出:岡村正弘、作画監督:前田学史、出野喜則
アルカトラズのテンプレにヤギのドン、電気ポットの看守、気弱な美青年囚人をのっけるだけであら不思議。ナンセンスに楽しい。看守が自分でボタンを押して熱湯を浴びせるお仕置き芸の意味不明さに特に笑った。
THE UNLIMITED 兵部京介」第7話『超能部隊 前編 -Generation ZERO PARTl-』
 脚本:兵頭一歩、絵コンテ:山本裕介、演出:林 明偉、作画監督:遠藤大輔
戦況がいよいよ厳しくなる前の大平洋戦争時の東京を舞台としたアニメでは珍しい設定で綴る回想エピソード。少女の頃の不二子の時代に流されまいとする凛とした発言シーンがゆかな会心の演技
進撃の巨人」第8話『心臓の鼓動が聞こえる ―トロスト区攻防戦(4)―』
 脚本:高木 登、絵コンテ:平田智浩、演出:南川達馬 菊池聡江崎慎平作画監督菊池聡延 山田 歩 長谷川ひとみ
エースの戦力に頼らずチームプレーと奇策により命を賭けて巨人に立ち向かう訓練兵たちの緊張に同化して手に汗握った。室内での迎撃というシチュエーションもシリーズの中で貴重。
銀河機攻隊マジェスティックプリンス」第18話『都市学園防衛戦(後編)』
 脚本:志茂文彦、絵コンテ:元永慶太郎、絵コンテ協力:岩畑剛一、演出:江口大輔、作画監督:渡辺浩二
ヒーローになりたかったイズルたちが必死な形相で一機相手に滅多刺し攻撃する身も蓋もないあのラベンダー畑での戦闘に込められた意味を考えて、私はこれから何度もこの作品を思い出すことになる。
カーニヴァル」第12話『ニジの約束』
 脚本:待田堂子、絵コンテ・演出:さとう陽、演出補佐:曽我準、作画監督:仁井 学 荒川絵里花 鵜池一馬、作画監督協力:梅津茜
下野紘によるナイのセンチメンタルなモノローグ演技には、男性でもこんなに少女漫画的空気を理解できるものなのかと驚かされた。女性キャラクター陣アクションがたっぷり視られたサービスのいい回でもある。
有頂天家族」第2話『母と雷神様』
 脚本:菅正太郎、絵コンテ:吉原正行、演出:倉川英揚、作画監督大東百合恵
人生で起こる不幸を自然現象である雷鳴に託して作品スタンスを早々に示し、同時に活劇性もふんだんに。シリーズの中でも特にバランスの取れた回。
ガッチャマンクラウズ」第7話『Abjection』
 脚本:大西信介、絵コンテ:松尾 慎 黒瀬里美、演出:松尾 慎、作画監督:今木宏明、ムラオミノル
ガッチャ マーン♪という調子のいいコーラスを背景に起死回生をはかったはずの丈が愚弄されながらカッツェに唇を奪われる最高にひとの悪い演出に色々と大興奮。アニメを視ていて心からお礼を言いたくなった瞬間on2013.
ムシブギョー」第23話『我が生涯で一番のお勤め』
 脚本:隅沢克之 田野中泉、絵コンテ・演出:川崎逸朗作画監督:鍋田香代子
これまで心の裡をほとんど見せなかった大岡越前の、蟲奉行のつかの間の幸せを願うというストーリーが切ないしかつ熱い。片腕になっても刀を構える大岡のカットの決まり具合と、蟲奉行の毅然とした表情からシームレスにEDに繋げる演出も秀逸だった。
選外「ブラッドラッド」第8話『ふたりはトレジャー』
 脚本:古怒田健志、絵コンテ:佐山聖子、演出:田中智也 斉藤良成、作画監督:谷口繁則 江森真理
青春日記とぱんつとあの娘の意外な一面とで綴る幕間の恋の駆け引き(前哨)。むず痒さ一歩手前のこそばゆさ加減がやたら楽しい。