「進撃の巨人」全25話視聴完了

破綻を見つけるのが難しいほどに端整に仕上がっていた第1話や第2話と比べると以後には作画の崩れがそれなりに目立ったり、尺稼ぎに思えるほどOPアバンの“これまでのあらすじ”が長かった(三分ある時も数回)りしたささやかな瑕疵はあったものの、登場人物たちの打つ手なし、八方ふさがりな心情を描ききるための演出の緊張感は特筆もので、アニメ史に残るヒットぶりを記録したのは実に正当な評価だったとさしもの偏食ぶりをふだん示してる自分でも認めるにやぶさかでない。非常にエキサイティングな半年間だった。具象と抽象それぞれのカットを交錯させる間合いに一貫性があり、荒木哲郎監督の美学集大成ともいえる作品になったのではないだろうか。数年後、必ずあるだろう続編に期待したい。