キルラキル

末法の世にあって学生自治の強権発動により恐怖政治の如し秩序を保っている本能字学園。そこに鉄火肌の女子高生・纏流子が転校してくるという昭和年代における漫画のテンプレートのような出だしをデフォルメの効いたアニメートで見せてくるのだからツカミは今期でも群を抜いている。暴力描写はかなり過激な部類だが、流血があまりなかったりキャラクターのリアクションで苦痛への想像を和らげていたりする配慮もいい感じ。バランスの話では、キャラクターたちのセリフが舞台設定ほどには「いかにも」と感じるパロディ色が濃くないのも良いと思う。全編が熱血かつユーモラスで、これぞアニメーション!という特色がはっきりしているのはこれからの視聴の強い牽引力となりそう。それにしても、制服に戦闘能力の秘密があるというガジェットアイデアは実に秀逸。