「山賊の娘ローニャ」全26話視聴完了

往年のハウス名作劇場を思わせる作品ルックスながら、ときに濁った声をはりあげたり、明確に正面きって父親に反抗して利敵行動にはしる少女主人公という破天荒ぶりはその枠を超えていた。恋となる直前の友情の相手となる少年ビルクの登場シーンからこっち、演出の冴えは深まるばかりで同シーズンの大穴的な位置に収まったままその後は安定して目が離せない出来だった。山賊の最古参メンバーであるスカッレペールの老衰死を最終話前半において、春の訪れの意味を重層的に描いた構成もすばらしかった。生きる力をおしつけがましくなく伝えてくれる作品で、地上波での放送がはやく来ればよいと思う。