34号

重い展開や濃い描写が多い号だったけど、ディアスポリスのユーリ家族の惨い運命は一際じわじわ尾をひくよ…
ガボン:連載再開。しかし前頭部をそがれた植田は一コマだけでまた放置。メインは小次郎たんの書道事始という罠。ジパング:あれっ大和の艦橋に打ち込まれた弾ってアメリカ艦からのもの?クッパパ:最近多いシーフードもの、どれもほんと美味しそう。今回のいかちらし寿司も!お話自体も良かったなあ。釣りは本来のんびり楽しむべきだという。とりぱん:すずめって人間の髪を巣に使うんですね。なん子氏が外に掃きだしたものかな。ジャイキリ:シート蹴られてびくっとする椿はかわいすぎて萌え狙いにしか見えねい。だがそれがいい。というかそれでいい。マザア・グウス:新興芸術の名を騙る倒錯少女趣味。まことにけしからん。催眠術にかかって服を脱いでポーズをとるジュリエットのコマは、実際の写真をモデルにしているような印象。しかし突飛で向こう見ずなジュリエットの仕返しは、まさしく婆やがしてくれるおとぎ話的な。ひまわりっ:野球くわしー!! 銀行員の「俺誰?」からはじまって今回特にネームが神がかってた。じょなめけ:志の高さが空回りしているので、やはり戸惑う。女郎の末路の悲惨さはこれまでにもよく聞いてきたことだしなあ。むしろなんでイケメンプランナーは驚いてるのかなと。福助:こちらも薄皮一枚の下でドロドロしてるなー。でもこの人の場合、絵柄からして一種の異化効果めいた感触があるんであまり気にならない。文芸誌編集者のキャラ展開は意表を突かれた。ディアス:ユーリ元後輩の酒場での一番後の台詞に際限なくへこむ。しかし久保塚の涙にちょっと癒される。憤怒するでもなくただ哀しむ姿って神視点に近いよね。たぶん久保塚は国に裏切られて身と魂を堕とした雷帝の分も嘆いてる。小規模な生活:隣室の孤独なかわりもんのおっさんに強く出る福満先生は小市民的ないじわるさにあふれてるっ さて部屋では何が起こってるのだろう。次回が気になる。はるか:無い乳でもこんなに色っぽい。アンナちゃんも可愛かったし、作者はほんとに女の子を描くのが上手いと思う。傘がない!!(林明輝):60頁のボリューム読切。前半はエリート会社員の転落もの、後半は親子愛もの。構成は練りに練ったんだろうなあと思わされるし、持ち味であるところの描写の紋切り型が押し切りの強さでむしろプラスに働いてた感じ。
今週号は「マザア・グウス」で19世紀に実際に流行った女の子撮影の話が出たと思ったら「はるか17」でグラビア撮影真っ只中だし、 「福助」で編集者が作家にたきつける文言“ボツ続きでバイト漬け云々”は「僕の小規模な生活」の主人公のことかと思っちゃうし。複数どころでカブってたのが面白い。