「ギルティクラウン」第11話『共鳴:resonance』

レジスタンス集団のリーダーに自らのロールモデルを見ていた主人公が、友人に啖呵を切りながらその弟を死なせる結果に茫然としたり、その落ち込みようから逃避するために女友達の好意を利用したりして自己嫌悪を募らせるという展開が続いた後でのカタルシス回。
憧れている対象になりきるのではなく、それを参考として自分に合ったやり方で友人たちの助力をこう主人公という展開へ至るモノローグやダイアローグを組み合わせた畳みかけのリズムが秀逸。バンに乗り合って検問を突破する際の車がホップした際に人物の体がふわっと一瞬浮き上がるカットなど動画も盛り上がりに見合っていた。思春期の青少年の視点から描いた群像劇として、一枚皮を脱ぎ捨てた観がある。恋愛感情に目覚めたヒロインが歌に主人公への微妙な想いをのせる描写も効果を最大限に引き出していた。これまでの歌が個人的視点からの内容を持ってないと思しきことに対して、今回えらんでいたのは二人でいる事を知ったがための寂しさを歌にしたものであるのが切ない。