怪談

怪談

怪談

ヨーロッパ民話やアメリカ西部劇を題材とした旧世紀の版画をベースに、日本の浮世絵を適宜コラージュしたシュヴァンクマイエルの新作挿絵20数点を、ハーンが編著し平井呈一が講談調に訳した「怪談」とコラボさせた大判本。画中の人物たちの頭部または全身のシルエットに妖怪ないし幽霊の部分をテキスタイルしたその手法は、本文と直接に関連しないながらも東西の視点が交差するハーンの散文世界と潜在的に感応している。その不気味さと懐かしさのボリュームたるや、“体感”しないと損である。