ガンダム00#8

「無差別報復」:テレビまんがに怒ったり苛ついてもしょうがないべ、と大人視聴者は突き放してみるぐらいがちょうどいいスタンスなんだと思いまふ。いや全力を傾けてそうしないとこの枠のがんだむは見てられへんで。それにしても今回は。語呂の悪い台詞まわし(黒田脚本は巧くなくもないと思うけど個人的にはあまり得意でない)と刹那の自己主張ばっかり強い壊れっぷり(もはや自己破壊本能が暴走してるとしか思えない。まさに「だめだ こいつ はやくなんとかしないと…」)とマリナのおめでたさ(中東系だからきっと同国人ってかなりキてる発想。そしてなぜか初対面の子供に自国内実の打ち明け)とで三度吹いた。あとフェルトがここにきてよく分からない意味の複数のカットでアピール。三人娘の水着サービスはあまり印象強くなかった。だって普段からあの人ら露出度それなりだし。さて絹江の考察から多少はソレスタの目指す方向が見えてきてたりもする(とはいえ目標点はまだ皆目)けど、世界の悪意の問題点を整理して可視化したいとするなら、たとえば“軍隊におけるデータを示す真実”といった少し前によくネットで目にした記述の中で『人殺しに快楽を覚える者は二割いる』と指摘されていたけど、現代の最大の問題点というのはそれら利己行為にあまりに躊躇がない性質の者が幅をきかす現状への無力感じゃないかと。そして本作の問題定義はそのあたりに根ざしているのではないかと。そういったいわば「悪貨が良貨を駆逐する」認識中での悪貨を、良貨を自負する側がいかにコントロールするかにかかっているんじゃないかと思う(さらに具体的にいえばむしろ重要なのは、それらの中間に位置する層の意識をいかに傾けるか、かな)。けれど、本作中で悪意というか他者への無邪気な支配欲を持った真に狡猾な層って描かれてない気がする。そこがこれからの展開においてジレンマにならないかなと。