「飛び出した女の子」：ユゴーの創作力というか名作に加わってきた月日のいぶし銀の価値がしみじみ分かるという意味で見ごたえのある回。かいつまんでいうと完全オリジナルエピソード。ABCの友の会の暇人集合体ぶりに慄然とする(政治思想結社が合コンしてるよ…)ものの、コゼットがかつての自分の境遇に似た見知らぬ少女に感情移入して必死に探そうとする情動は前回の連行させる徒刑囚と過去の自分を重ね合わせたヴァルジャンのそれと対になっており、構成の意図は分かるんですけどね。ただなんとなく薄っぺらさを感じてしまうのは否めなかった。いやーしかし今週もマリウス面白かったな。ベストショットは友の会たまり場で見せていた落ち込んだ後姿。しかし弁護士試験は大丈夫なのか？
