カンタヴィルの幽霊/スフィンクス

カンタヴィルの幽霊/スフィンクス (光文社古典新訳文庫)

カンタヴィルの幽霊/スフィンクス (光文社古典新訳文庫)

オスカー・ワイルドの軽妙な短編と詩、ワイルドの親友であったエイダ・レヴァーソンの作品とで構成。レヴァーソン『回想』における裁判前後のワイルドの様子が活き活きとしていて、繊細な神経と感性を持ちつつ、自らの矛盾した部分に悩むワイルドの等身大が知れたのが一番の収穫だった。それにしても、100年前の同性愛がここまで社会的に大スキャンダルだったとは。