未成年を主人公とする場合、通過儀礼さえストーリー内で表現できればそれだけで作品として成立するのかもしれない。たとえば「鉄腕バーディーDECODE」はバーディーをつとむの中に在る女性要素(アニマ)と隠喩して、それを十分に認識しつつ最終的には克服する(具体的には身体の分離)ことで大人の男となる表象を最終的には目指していると仮定する。「二十面相の娘」では、チコが憧れの対象としての二十面相を一人の人間としてありのままに見られるようになることで幼年期から脱皮することが最終目標…とこちらも仮定できる。…まあもはや古くなってしまった物語原型かもしれないけど。自分の場合はそのカタチが見えてくれば、その作品を十分に理解できた気になる。