2021年春期のアニメ視聴状況

dアニメ、カバー数多くて便利ですね。月額料金も安いし。

 

ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」(NETFLIX) じわじわと侵攻してくる虚空の来襲者。点と点で結ばれていく人間の思惑。からりとした空気感も心地いい。

 

「擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD」(dアニメ) これはどうやって収益化?系アニメ。とはいえ“瓢箪から駒”な好み具合。情念スタイリッシュ疑似時代劇オカルトアクション。あたいタツノコアニメっ子だったからねえ。こういうの弱いのよ。あとジェットコースター・ドラマで先の展開を読ませない。

 

「シャドーハウス」(ニコニコ動画) 原作は無料配信中に大変おもしろく読んだ。完成度が高い作品なだけに映像化の余地はかえって少ないが、雰囲気づくりはとても丁寧なのでストーリーおさらいとして鑑賞。 

 

(前期からの継続)

バック・アロウ(ニコニコ動画) だんだんロボの出番が減ってる気もするけど、視ていて行動原理がピンと来ないキャラがいないので、ストレスがない。あと作画崩れがないようにがんばってる。

遊☆戯☆王SEVENS(ニコニコ動画) えーと4クール目?そろそろ中間の展開を流し見したりデュエル部分を飛ばしたりする時もあるが、シリーズ構成がしっかりしているので興味は継続中。

魔道祖師(ニコニコ動画) じぶん一回飛ばしたかね?みたいな説明不足や人物相関にはては物語の流れすらつかめてない恐れはあるものの、続いてます。義姉が戦いのあとどうなったか分からなくて、そう描かれてるのか自分だけついてけてないんか分からない。何も分からない。いやそうでもない?

第60回2021春調査

アニメ調査室(仮)さんにて開催中。以下、回答記事です。

2021春調査(2021/1-3月期、終了アニメ、80+2作品) 第60回

01,ホリミヤ,x
02,ゲキドル,x
03,怪物事変,B
04,呪術廻戦,x
05,装甲娘戦機,x

06,アイ★チュウ,x
07,ぽっこりーず,x
08,プレイタの傷,x
09,怪病医ラムネ,B
10,アイドールズ!,x

11,シャドウバース,x
12,D4DJ First Mix,x
13,Dr.STONE 第2期,x
14,おそ松さん 第3期,A
15,エビシー修業日記,x

16,ブラッククローバー,x
17,SK∞ エスケーエイト,B
18,ミュークルドリーミー,x
19,オルタンシア・サーガ,x
20,おとなの防具屋さんII,x

21,真・中華一番! 第二期,B
22,ひぐらしのなく頃に 業,x
23,ヒーリングっど プリキュア,x
24,ラプンツェル ザ・シリーズ,x
25,WAVE!! サーフィンやっぺ!!,x

26,2.43 清陰高校男子バレー部,x
27,ねこねこ日本史 第5シリーズ,x
28,のんのんびより のんすとっぷ,x
29,ワールドトリガー 2ndシーズン,B
30,あはれ! 名作くん 第5シリーズ,x

31,おちゃめなシモン 第2シリーズ,x
32,トミカ絆合体 アースグランナー,x
33,ワンダーエッグ・プライオリティ,F
34,スケートリーディング☆スターズ,x
35,アズールレーン びそくぜんしんっ!,x

36,ワールドウィッチーズ発進しますっ!,x
37,キングスレイド 意志を継ぐものたち,x
38,ウマ娘 プリティーダービー Season 2,x
39,妖怪ウォッチJam 妖怪学園Y Nとの遭遇,x
40,かいじゅうステップ ワンダバダ 第2シリーズ,x

41,Re:ゼロから始める異世界生活 2nd Season 後半,x
42,たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語,x
43,転生したらスライムだった件 第2期 第1部,x
44,魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編,x
45,犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい,x

46,八十亀ちゃんかんさつにっき 3さつめ,x
47,無職転生 異世界行ったら本気だす,x
48,ガル学。聖ガールズスクエア学院,x
49,進撃の巨人 The Final Season,A
50,デュエル・マスターズ キング,x

51,俺だけ入れる隠しダンジョン,x
52,文豪ストレイドッグス わん!,x
53,ログ・ホライズン 円卓崩壊,x
54,約束のネバーランド 第2期,x
55,ゆるキャン△ SEASON2,x

56,EX-ARM エクスアーム,x
57,天地創造デザイン部,x
58,回復術士のやり直し,x
59,裏世界ピクニック,x
60,弱キャラ友崎くん,x

61,五等分の花嫁∬,x
62,半妖の夜叉姫,B
63,IDOLY PRIDE,x
64,BEASTARS 2期,x
65,WIXOSS DIVA(A)LIVE,x

66,SHOW BY ROCK!! STARS!!,x
67,(地上波初放送) 7SEEDS パート2,x
68,(特番8話) じみへんっ!! 地味子を変えちゃう純異性交遊,x
69,(特番8話) はたらく細胞!! (2期),x
70,はたらく細胞BLACK,x

71,闇芝居 第八期,x
72,最響カミズモード!,x
73,(12月終了) りばあす,x
74,(12月終了) わしも (8期),x
75,(ネット配信) 幼女社長,x

76,(ネット配信) とーとつにエジプト神,x
77,(ネット配信) キャップ革命 ボトルマン,x
78,(ネット配信) ベイブレードバースト スパーキング,x
79,(ネット配信) 爆丸アーマードアライアンス,x
80,おばけずかん,x

参考調査

t1,(参考調査) Levius レビウス,x
t2,(参考調査) OBSOLETE,z

 

<寸評>

怪物事変:B 原作を卒なく。作画の安定度高し。出だしだけで終わった印象はもったいない。

怪病医ラムネ:B おもちゃ箱をひっくり返したようなポップな画面づくりで楽しめた。ストーリーは陰影が意外と濃い点も好み。

おそ松さん 第3期:A 制作者が楽しんで作っているという良い意味での力の抜け具合が感じられた。円熟ですね。

SK∞ エスケーエイト:B スケボーアクション作画のレベルが非常に高い。キャラクター数の多さがドラマのまとまりを緩めた観がある。

真・中華一番! 第二期:B 第一期よりもさらにハッタリの効いた展開、演出が多くてところどころで気分が上がった。敦煌編の急なアダルティさが昔のアニメシリーズっぽくて味わい深い。

ワールドトリガー 2ndシーズン:B あえて派手さを避けるように一見みえる原作の良さをしっかり伝えようとする姿勢に好感を持った。

進撃の巨人 The Final Season:A 善悪の在処が混沌としてくる展開をじっくり見せながらも視聴体感はスピーディー。原作を既読でも見入る完成度。

半妖の夜叉姫:B 人気作の続編にしてストーリーは原作者の手を離れるという難易度の高い企画を、隅沢脚本のスタイリッシュさで乗り切る見ごたえのある作品だった。終わり方としてはぶつ切りに近いので、なるべく早く次シーズンが放送されることを祈る。

 

2021年3月に読んだ本まとめ

闇のシャイニング

 スティーブン・キングに私淑する作家によるホラー短編アンソロジー。自意識が生み出す迷宮、現代を舞台に変えてよみがえるゴシックの恐怖。オチが意図不明な印象の作品が多くて、漱石や百閒の夢を取材にした掌編に似ているなと思う。キングが日本でも人気がある理由がつかめたかも。終わらない遊園地、他者の影に潜む自らの怯懦。そんな中、個性が隠せないほど立ちすぎてるクライヴ・パーカーの敬虔なる天使譚はラヴリーすぎた。神の醜く浅ましきいとし子たち。

 

 

2021年1月に読んだ本まとめ

 マリーナの三十番目の恋

マリーナの三十番目の恋

マリーナの三十番目の恋

 

 80年代のソ連を舞台に、複数の男と簡単に寝るピアノ教師の美女マリーナの精神の変容が描かれる。マリーナはレズビアンだが、その心理はむしろミサンドリストに近い。その発端となった体験とその後の顛末は淡々と綴られているが、今の時代ならもっとその傷にふさわしい重みが付け加わっていたように思う。彼女の転身は唐突に訪れるが、それは免れない道筋に読者であるこちらには感じられ、父なる国家の持つ重力と個人の男女関係の不均等とをアイロニックにあぶり出したこの作品は早すぎた傑作に思う。

2021年1月に観た映画まとめ

 新 感染半島 ファイナル・ステージ ('20 韓国/監督:ヨン・サンホ)

ゾンビ・ポストアポカリプス。トレインサスペンスだった前作とガラッと変えてきたなあという驚嘆がまず。状況が膠着したあとゆえの、人心が爛れた嫌ーな感じがコロシアム描写を頂点に出てくるが、不思議とそれは後を引かないのは、スペシャルドライビングな腕を持つ少女とその弟の存在からくる清涼感が大きいかもしれかもしれない。主役の若きエリート軍人と、うだつの上がらなさそうな義兄との絆も、韓国社会らしさがあって印象に残った。

 

(ネット配信で視た映画)

ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密 ('19 アメリカ/監督:ライアン・ジョンソン)

名探偵役の刑事が主人公ではあるが、主な視点は彼の助手役にして自らの嫌疑を晴らす移民二世の若い看護師女性に配置される。彼女が見た格差の上層のうわべと内実。ラストシーンの意味が印象に残る佳作。

2020年12月に観た映画まとめ

 燃ゆる女の肖像 ('19 フランス/監督:セリーヌ・シアマ)

振り返った時、振り返らなかった時。どちらにも同じ余韻が篭っている。オルフェウスが冥界との狭間で見たのは、過去の未練か現在に根差す愛情か。答えは当人たちしか知り得ない。彼女の心が確かに燃え上がる瞬間を、画家の眼は焼き付けた。波の音で始まり、儀礼室内楽で終わる。意識されつくした光線と音響に浸される映画。

 

(ネット配信にて視た映画)

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ ('16 イタリア/監督:ガブリエーレ・マイネッティ)

とにかく、イタリアの現代社会描写がリアル。特に主人公が住む部屋の空虚で暗く、荒廃した雰囲気はまるで実際にその湿った匂いまで嗅いだ気分になる。彼が共に行動することになる娘が受けていた実父からの虐待も、細かくセリフに上らないことでかえってその深刻さが伝わってくる。初めは主人公同様に、アニメのヒーローに我が身を同一視するバカバカしさに気乗りしないが、ラストシーンにはすっかり変わっていた。海外で日本のスーパーヒーロー・ロボットアニメが人気を博したことに改めて思いを馳せる。ファンタジーな怪作にしてしっかりとリアルと向かい合った力作だった。

 

2020年12月に読んだ本まとめ

ホーム・ラン

ホーム・ラン

ホーム・ラン

 

英語原著を二分割しての訳書一冊め。やや軽めの読み口の短編集になっているが、姿見がみせる仮初の自分や、自殺志願者のコミュニティを販売カタログ調に描写する作品など、エッジはやはり鋭い。あっ、老ママを立て掛け直してまたねって帰る(たぶんもう来ない)息子の話、あれは最高。