少女コゼット#38

「コゼットとエポニーヌ」:あれ、次週もう暴動なのか。まだ間があると思ってたのは勘違いだったかしら。さていよいよもって群像劇の色合いが濃くなってきたと思わされる今回。サブタイトルの二人の対峙は背景の木立が産み出す夜影の濃淡が暗喩に用いられ、もう一つの明らかな対立構図のそれぞれの頭であるアンジョルラスとジャヴェールの演説の方はより明確なドラスティック演出として並列配置でシーンが描かれた。個人的な反目であれ、社会的な決裂であれ、どちらにしろ双方ともに根っからの悪ではないというのが本作のメインテーマってことかな。まあ同じ女としては、前者の方がより身近というか他人事に感じられないといいますか。エポニーヌだって結局はガヴローシュやシュシュの現状(でも何で知ってるんだっけ)をコゼットに伝えるぐらいの思いやりは持っている。けれどいつも幸せをつかむのは、どこか底が抜けたように他人を素直に頼れるコゼットの方。…ガヴと街角でぶつかって急に常識的な結論にめざめた(爪の垢でも口に入ったのかもな。しかしおまえ一応あべせの友メンバーだろうに井戸端に座りこんで…)マリウスがいつも他者に構われるのにしろ、人生を幸せに送るコツはとにかく人を信じられること。これかもしれないな。ところで昆布ふえーるという当て字が傑作な件。貧しい人民を救おうとする穏やかメガネにふさわしいね! つうかアンジョを家族に紹介する展開がほんとにmiteeeeee