「機動戦士ガンダムAGE」全49話視聴完了

『一族三世代を描く大河ドラマ』というコンセプトの成功率は五分から六分といった感じ。一世紀の時間経過から来る時代のうねりといった外的要素からくるダイナミズムを描くには、展開をはしょりすぎている構成具合であったのが減点ポイント。ただ、三世代の真ん中の章の主人公に充てられたアセム・アスノが能力的には"秀才の凡人"であったという設定は白眉だった。総論としては(言い方は下世話になるが)ワンマン手腕クリエイターがやりたいようにやってみたら、迷走した時期もあったけれど意外と悪くない目がでた といった感じで、ガンダムという大舞台でバクチ打ちを見せてもらったという意味込みで、予想外に楽しませてもらった。基本設定に構成と脚本を担当した日野氏を支えたスタッフの健闘も、目に清々しく映って気持ちよく視聴することができた。ガンダムというブランドの懐の豊かさを示せた点でも、商売の実質はともかくとして結果的にはプラス方向に働いたと思う。