STAR DRIVER 輝きのタクト

文句のつけようのない初回で、暫定今期ベストすぐさま更新。青春学園ものとしてヒロインを挟んだ三角関係を小さなドラマとして視ていけばいいという分りやすさと、目新しさを盛り込んだメカニックデザインを動かすためのモチベーションとしての世界観設定という大きなフレームのバロックな過剰さ。企画ポイントのふたつが明確かつ効果的にあらわれたコンテ仕事が特にすばらしい。感心したのは、事前に公式サイトの記述から受けたとっつきにくさが実際に視聴すると無かったこと。これは二つ名を持ち二重社会(榎戸洋司の十八番)に生きるキャラクターたちのそれぞれの立ちっぷりと、その心性を“仮面を着けずに発信行動できる=やりたいこととやるべきことが完全一致している”主人公との対比で簡明に説明している脚本の完成度の高さゆえ。OPとEDはともにシンプルでロボットものとしてのケレンが無いけど、これは最近のアニメにおける流行りか。ただ、OPで横スクロールする経過の中で序々にカメラに寄っていく主人公の疾走は感覚的に気持ちいい。