うつし世の乱歩

うつし世の乱歩 父・江戸川乱歩の憶い出

うつし世の乱歩 父・江戸川乱歩の憶い出

江戸川乱歩のご子息、平井隆太郎が著した生活者として乱歩を紹介する小文を集めた一冊。作家らしい乱調さもないこともないが、案外にふつうな趣味人という印象の乱歩よりも、そのご母堂、そして乱歩にかわって時には下宿屋の女将として家計を担っていたという女傑の香り漂う筆者の母上、隆(たか?あるいはりゅうとお読みするのだろうか)氏の方が鮮明なイメージを残すかもしれない。