乱歩随筆

江戸川乱歩が活躍当時に諸媒体で発表したエッセイやコラムを自選した一冊、その復刻版。日本の探偵小説の第一線を走っていた作家によるジャンル論は明快そのもの。乱歩の読書歴になっているのも面白い。ほかは先祖の女傑によって一族の功が立ったという江戸時代のエピソードや、集団生活に適応しきれずに学校でいじめに遭ったり、サラリー生活を転々とした話などが読める。