鉄腕バーディーDECODE:02#12(終)

8割方アクションという最終話。とにかく動画を見てほしいというメッセージは伝わってきた。惜しむらくはバーディーとつとむのバディ状態の意義を総括する尺がなかった事か。…前回のつとむのなにげないセリフ「あの時中杉さんが死ぬことは自分を失うことみたいに思えたんだ」というのがひとつの間接的な回答になってはいるんだけどね。それにしても、テロリストの心理にこうまで迫ったアニメもTVシリーズにおいてはめずらしい。終盤にすすむにつれ、こよなく温厚だったナタルはやりはじめた自分の殺人行為に強迫観念的に憑かれたようになっていくわけで、そこにテロのジレンマがあると。ナタルのドラマ上の処遇には消化不良さも感じたけど、それは演出上でのフォローがもっとあればよかったのかも。ところで日常描写担当であるところの学園祭シーンとバーディーサイドとの絡み方、シリーズ構成としていい感じでしたよね。早宮と仲間たちのような子が地道に世界を支えてる。……そうそうもう一つ、アバンで顕著だった“ヒトは過去と現在どちらからも束縛される”という視点の複眼ぶりが、他のアニメではあまり見られないもので興味をひかれた。身近な人と認識していても、当然ながら知りえない心の傷があるという見方ふくめて。