「
マイノリティ・リポート」が映画化された折に発刊された読本。国内有名作家が選ぶマイベストや座談会(知らなかったけど
香山リカって案外に海外SFフリーク)、評論に全作品紹介などヴォリュームが厚いとはいえない文庫サイズの中になかなかの密度。個人的には特に本人インタヴュー(訳文)や年譜にて記されていたディックの不安定な幼少期やそれからくる
アイデンティティの不確定さにこれまでとは違う作者印象を与えられた。
ル・グィンに、宗教的啓示を説明しようとして送った手紙と参考資料を「頭おかしいんじゃない」というコメントとともに突っ返されたとかね… まあ、ますますディックが好きになりましたけど。