2018年11月に観た映画まとめ

1987、ある戦いの真実 ('17 韓国/監督:チャナン・ジュナン)

独裁政権の最中、一人の大学生が勾留中に拷問を受け死亡する。その史実をもとにいかに人々が真実を明らかにするため闘ったかを複数の視点より描く。拘置所の看守とその若い姪、かれらを中心にした市井の人々の根を地中に広く張った勇気に心打たれざるを得ない。前世紀映画的なラストシーンも今の世界においては意味を新鮮に捉え直せるためにただただ圧巻。悪のイデオロギーがあるのではなく、悪の体制を疑わない事が悪への道なのだと、脱北の背景を持つ登場人物から伝わってくる。