ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち('16 アメリカ/監督:ティム・バートン)

冒頭のB級郊外ホラーっぽさに虚をつかれた。そのスーパーマーケットでの同級生たちの薄情なふるまいが実にリアルで、ラストシーンの浮世離れぶりをいよいよ強調する。主人公の行動がはたして逃避なのか、克服なのかよく分からなくなるあたり、なるほどティム・バートンだと納得するのだった。現代ロンドンでのガイコツ隊との戦闘は見ごたえがあった。色々と既作へのオマージュが思い当たる作品だが、ここでのハリーハウゼン人形アニメ調は特に効果が上がっていたと思う。