燃える仏像人間('13/監督:宇治茶)

物質転送技術がひそかに確立された現代日本という設定を背景に、私利私欲をはかる破戒僧と仏像保護を謳う修行僧組織とが衝突するアンダーグラウンドな状況に巻き込まれた女子高生の勇気ある冒険を描く複合型アニメーション映画。紙人形に複数の背景を重ねて撮影することだけで、立体感が意外と生まれているのが第一印象にくる。全編を覆う手づくり感、特撮番組や「日本むかしばなし」といった昭和の子ども向け番組をパスティーシュした展開やテロップ演出、造形趣向は自分の世代感覚のツボを突いてきて、飽きることなく1時間20分を楽しむことができた。やはり、五身合体はいいものだ…