機動戦士Zガンダムll 恋人たち(再見)

二周目の方が、富野監督が「恋愛映画」を制作上のテーマとしている事が理解できて(『星を継ぐ者』は「紛争(のはじまり)」で『星の鼓動は愛』は「少年の成長」かな?)楽しめた。ただ、時系列上の出来事のテンポがあわただしいので、TVシリーズを視ていない人にはやはり付いていくのは難しいかも。まあガンダムという銘あればこそのファンムービーという括りでいえば十分に面白い。大気圏突入時のパラシュートを用いたカット切り替わりとかベテランならではのしれっとしたケレン味ある演出もあったりだし。ただ、シャアのダカール宣言がまるっとカットされてるというのは微妙だ。主観視点をあくまでカミーユに置いたという意味では英断かもしれないけど…やはり時代はパーソナル・ドラマなんですかね。あとキスの後に自嘲も篭った笑いを漏らすレコアさんがカテジナさん入ってて怖い件。あの頃のシャアはほんとに遅れてきたモラトリアム中だったからねえ…(余談ながらブレックス准将ってさながら『私の父になってくれたかもしれない男性だ』ってポジション。同じ金髪だし。)