弔ふ建築

弔ふ建築―終(つい)の空間としての火葬場

弔ふ建築―終(つい)の空間としての火葬場

写真集スタイルかと思ったら、各国の色々な火葬様式を画像入りで紹介しているのは冒頭1/3のみ。残りは過去と現在における日本の火葬場建築や内蔵システム、運営理念についてのレクチャーが占める。その内容はというと、例えばいかにもな印象を象る高々とした煙突は、近年の火葬場では見られなくなっている。ただし、現代のエコ研究においてはむしろ高い位置で煙を排気した方が合理的とのことで見直しの可能性もあるらしい。あと比較対象としてのアメリカの火葬現場(土葬が圧倒的に多いイメージが強い欧米ではあるけどどうもそうでもないらしい)の記述もカルチャーショックがあって面白い。燃やした後の遺骨を砕くクラッシャーが設置されていること、後日、遺族の元に骨箱が宅急便で届くとのこと…