獣の奏者エリン#24

大公家直系兄弟の絆と決定的な別離。シュナンは以後、サイガムルに合流する事になるんだろうか。これまでの流れから、なんとなくヌガンの方が改革主義に行くのかと思ったらそうではなくて、戦いの現場を若くして見すぎてきたシュナンが現行制度をはげしく疑問視していたという展開が意外で、勝つ方の読めなかった剣戟と合わせて相当に入り込んで見られた回だった。そして特筆すべきは、真王領内からダミヤが送ってきた嫌味な白い無垢の花を戦争神経症で精神に異常をきたした兵士が笑いながら荷台から手に取り周囲にバラまくシーンで、準ゴールデンタイムとしてはほとんど場違いなほどにシリアスな描写。それを、男声コーラス(たぶん声優陣で歌ったのかと)での軍歌をかぶらせるという類型演出と合わせることで、具象として浮きすぎないようにバランスを取っていたこと。すごく直球かつまじめに作られてますわ、やはり。