氷

今は亡きサンリオSF文庫から復刊されたカルト作品。形而上的な世界滅亡としての氷河ラインが迫りくる中をかつてのクライアントであったはかなげな美少女を追う男の冒険。と、いうわけでこれは雰囲気こそ静謐で端麗ながらも、中身自体は萌え小説なような(笑) ヒロインが小枝のように細く常におびえた態度のアルビノなんすよ。まあ一人称文体の中で現実と夢想の境い目や物事の時系列が入り混じる手法は印象に残りました。