終わらない悪夢

終わらない悪夢 (ダーク・ファンタジー・コレクション)

終わらない悪夢 (ダーク・ファンタジー・コレクション)

ハーヴァード・ヴァン・サールというイギリスのアンソロジストが編んだ一冊の全訳。50〜60年代のホラー好きな読者はこういったものを読んでいたわけね、と当時そのままのB級テイストが味わえるという意味以外では、さして面白みは感じられず。…強いていえば被虐の複雑さが舌に残るナチス収容所後日譚の表題作(ロマン・ガリ)とカメラ・オブスクラという酔狂品モチーフが印象的で金貸しへの顰蹙が一昔風でこれまた印象に残る「レンズの中の迷宮」(ベイジル・コパー)が完成度高め。