かぶらペン再考

うほっ明日二週ぶりにジャンプ出るじゃん…とゆうことで「バクマン。」読み直してたら主人公のおじさん、絵が下手で結局ヒット一作以降は鳴かず飛ばずだったという設定の漫画家が回想内でGペン(柔軟性のある構造になっており線の強弱が付けやすいために漫画制作において最もポピュラーなペン先。ちなみに主人公は扉絵でこれを装着したペン軸を構えている)じゃないペン先を使っていることに気付いた。…この丸いフォルム…先端に向かって植物の花弁のように包み込むような構造…これはかぶらペンだ!! 説明しよう。なぜここで私の興奮スイッチが入ってたか。どうしてというと、以前に自分が愛用していたのがこのペン先だったからだ。Gペンも使っていたが結局生硬さばかりが目立つ描線しか引けず、つまらない意地さえ無視すれば(Gペンに慣れられればきっともっと巧くなるとか思ったり…)かぶらペンメインに丸ペンやミリペンを併用させれば満足できていたのが実際だった。そしてもう一つの理由。長年考えていた説の実証が一つ得られたような気がしたから。その説とは…「かぶらペンはデッサン力に乏しくてペン入れ時でさえ線引きに迷っているタイプに最も適している」ということ。かぶらペンというのは、漫画入門書によくある説明としては「均一な太さの線が引ける」という感じ。つまり、ペン入れ時に迷いがある描き手にとってはそれが安心感につながるんですよ。これは実感があるからはっきり言える。だから「バクマン。」で叔父さん漫画家のモデルとなっているとほのめかされるガモウひろしがきっとかぶらペン愛用者だったと知ることができて、ああーやっぱり。という気持ちになった。かぶらペン…またにぎりてえなあ。やっぱりどんなに下手でもまた私もイラストとか漫画描きたいわ。ちょっと引き出し漁ってみようかね。
余談:この“かぶらペン・デジャヴュ”、実はつい最近にも感じている。それはジャンプSQ今月号に掲載されているギャグ新人の地獄のミサワの作品。…あの人たぶんかぶらペン。描き文字の具合とか以前の自分の原稿にそっくりですごい懐かしくなりましたもん(笑) 余談の追記:読み直してみると、むしろ“慣れないGペンで描いてた時の自分の線”に似てた。ただ悔し紛れだけど、この人のネット上の仕事の方はかぶらペンに見えるよ!
さらに余談:そういえば手塚治虫(初期だけだったかもしれないけど)もメインはかぶらペンだったと聞いたことがある。…まあ弘法は筆を選ばずってことで。