神霊狩#12

ホメオスタシスが今回の科学面モチーフってことは、頻発する神霊現象は水天町の豊かな自然が示す自己保存状態の一種? 平田先生と都父の居酒屋での会話では予告部分でも補完された『脱魂エクスタシー』と『憑依オブゼッション』という巫術における代表的な2例を、太郎と都の場合に引き合わせて。後者は分かりやすい(恐山のイタコとか)けど前者の詳細は知らないな。魂が空飛んできもちいー、でどうやって巫女やるんだろ。遠見するってことかな。描写的クライマックスは平田先生が不気味な少女の霊を理科室で見てしまうシーン、鳳女医が信の魂抜けオオカミヴァージョンに出会うシーン、そして都に土着の神が憑依して冬の川に倒れこんでしまうシーン。…そういえば憑依の瞬間には水が関係していることが多い気がする。なんとなく。あいかわらず多方面アプローチの並列進行ながらも、全体をまとめあげる太郎の清新な少年心がさわやか。「都ちゃん」から「都」に呼び名を変えるきっかけだったのが、年下の気になる相手から先に呼び捨てにされて気後れを挽回したかったからと取れる演出だった点など肌理細やか。