スカルマン#5

「偽りの死角」:ガンダムマイスター吉野声の技術者が『ブキミくん』だの『薄気味悪い』だの『家を知りたくもない』だの複数の人にさんざ言われた(OLたちがテレビの取材で『ちょっと変わってるけどいい人でした』と涙ぐんでる描写が悪意を演出したピーク)あげく惚けた母親を残して夢半ばに射殺されるという辛気臭くも救いのないエピソード。個人的には嫌いじゃない。神父がなぜか『ツァラトゥストラはかく語りき』の中身をとうとうと解説したり(神学校時代にこっそり読んだのかしら)、謀略映画を上映してるところで演説はじめたりする卑小ルサンチマンさんの描写などは昭和40年代らしくて良かったけど。あの時代にものかきの端くれでニーチェを知らない隼人の方が少数派だったんでは、とか。まあ視聴者の目線に合わせてあるんだろうけど。しかし回を追うごとに背景美術設定の時代考証の緻密さ、それと霧子の存在のなごみ効果がいい味出てくるな。