リーンの翼#4〜6

第四巻がほとんどつなぎ回でしかないのが少しきつかった。でも縛り上げられるフェラリオたちはエロかった。にしてもフェラリオって必ずしも瑯長けた美少女とは限らんようね。で、結論をいうと話の流れについていけない。テーマもよく分からない。しかしそれでも、富野ディレクションの手触りの独自性と品格たるや、健在。いきなり戦争アニメの紋切り描写連発したり(いや地上かえってからの展開は情緒的には入りこめましたけどね)、ヒロインの父にしてもう一人の主人公格たる偉丈夫が急速に老け込んで髪がはらはら抜け落ちるといったことやらかしてもギャグにならない背筋の張り方、この境地は誰も真似できないよなあと。あとラストが切なく哀しく美しくてね。それだけでもうオールオッケー気味。取ってつけたようなヒロイン補正(だってリュクスとよりもサコミズとの心のふれあいの方が多かったぐらいだよね、エイサップ)、唐突な展開。これはおとぎ話、まさしくフェアリーテール。男女の構図的にはターンエーのラストと裏返し。若いやつよ、自分の思うとおりに事がすすむなよと訴える監督の老婆心かねえと思っておくことにしますよ。にしても東京タワーの展望部分をぶち倒した郎利と金本は適当な場面で死なせておくべきだと思ったな。