ああ、この一週間は妙に体だるかったなあ。特に後半がつらかった。ところでまったく関係ないけど、久しぶりにTVでみたショーン・レノンがちょい太めのジョン・レノンという風情になってて目を疑った。一時期はほっそりとした美少年だったよね?
PERSONA - trinity soul - #21
「残刻」:叶鳴がここまで傀儡扱いされていたとは… これはマレビト活動のためだけに生かされてるも同然じゃないすか。その目的すら知らされずに。これはひどいなあ。マレビトたちがいかに思いやりというものを受けてこずに生きてきたかを想像させられる瞬間でありました。っていうか誰一人にもセリフ上で悲しまれない楢崎がかわいそうすぎて最後までそれが気になった。拳闘チャンピオンだったとか豆知識どうでもいいから!というか大人だったらふつうあそこで避けたり殴り返したりしないから!! いや別に脚本にケチ付けてるわけじゃないんですけどね。壮太郎の心が初めて分かったあたり印象的だったし。ただ、大西信介回はどうも「説明回」になりがちだなあという感はある。えーと次回は…こっちみんな!の顛末からスタートですか(とはいってもスカされる可能性が高いけど)。こっちみんなもちょっとなあ。こっちをみるなよ!でいいじゃんなあ(笑)
ビッグコミックにちばてつや新作読切掲載
「赤い虫」というタイトルで新人時代(二十歳ぐらい)に運動不足とストレスで神経症を患ったけれど、キャッチボールがきっかけとなって克服したという体験を描いているんだけど、これが御大系読切としては破格といっていいほど面白かった。復興期の東京下町のなんとはなしに活気のある空気が伝わってくるし、なによりおそらく本人自身が描いてると思われる(具体的な根拠はないんだけどね)線が今でもいきいきしているのに驚きましたわ。週刊漫画黎明期に活躍した漫画家の、あの天性のまろみあるペンタッチは新しいセンスを取り入れるのに汲々とせざるを得ない今の漫画家にはない魅力ですね。本編の描写を見ていると、どうもほとんど下書きなしでペン入れしているようでもあるし、作家の数が少なくて激しい量産を求められていた(その追い詰められた空気は本編そのものに強く漂っていてこちらも印象があざやか)事情もあってかはたまたモデルとして参考にする媒体がなかったというフロンティアな状況のせいなのか、とにかく自分自身の直観を頼りに自由に描けていた点では、今よりも強い中毒性のある仕事だったんじゃないかなあとか。あと、もちろん弟のあきお氏も出ているちば家の様子がありありと目に浮かぶようだったのもポイント。お母さんが原稿取りにきた編集者と卓を挟んでベタ入れしてたりする。(ところで今wikipeって知ったけど漫画原作業の七三太朗は末弟にあたるそうで。知らなかったー)
最近の「かむろば村へ」
もひとつついでにビッグコミックの話題。もうひとりの主人公ともいえる村長の過去の体験が明らかにされて、いよいよいがらし節が本格的に回りだした感じ。銀行業務に心身くたびれはてて、素朴な暮らしを求めて農村に来たはずなのに期待をスカされ続けている主人公青年が、様子を見に来た母親に「前より元気そう」と言われたそのままに、カオスな人間模様をおおむね大らかに受け入れられているあたりに救いが感じられるけど、それにしたって実にドロドロしててなんだか段々読んでてこわくなるのがミソだなあ。そうだよ、田舎は実のところ、うん、あれなんだよ… 他にもちょっと前の号では、ギャグ作家として順調に復帰した感のある小林よしのり「遅咲きじじい」やら小説でやろうとしてた事とのリミックスがようやく組み合わさったのではという山上たつひこの「中春こまわり君」とか、予想外の方向へ展開していっていい意味で気色悪い中年恋物語になってたいわしげ孝の「単身花日」とか、ものっそい盛り上がった空気になってた時期がありました。ビッグコミックって基本地味なだけに時々山がやってくると妙にうれしくなるんだよなあ。