2020年1月に観た映画まとめ

スマホアプリからの投稿テステス.

 

パラサイト 半地下の家族 ('19 韓国/監督:ポン・ジュノ)

カットの隙のなさ、シナリオの水漏れの無さが凄まじく、このレベルに達しているのは一昨年の「スリー・ビルボード」ぐらいかもしれない。更にエンタメとしてスリリングで、風刺として軽快にコミカルで、スクリーン作品として静謐な邸内の空気感が美しく、そして現実社会への批評性が研ぎ澄まされている。年の始めにすでにベスト1が決まってしまった。

 

ブレッドウィナー  ('17 アイルランド、カナダ、ルクセンブルク/監督:ノラ・トゥーミー)

NETFLIXで視聴。タリバン政権下のアフガニスタンで起こった一家族の悲劇を、生き残るために女性成員が力を合わせる様子を軸に描くアニメ。主人公と同じく少女の身で男装する友人キャラクターや言葉少なげながら誠意で助力する中年男性など、サブキャラクターの幅の広さが印象的。あまりにも理不尽に抑圧された社会においても人はそれぞれの色の花を咲かす。両親が教える通り、物語を誰もが紡ぎ(事実の重みに語り得ないこともそこに含まれる)、お互いに尊重しあう行為こそが未来を象る。