戦艦大和のカレイライス

NHK広島制作で、BSプレミアムにて放映された60分ドラマ。脚本は會川昇、演出は大橋守。短い尺ということもあり、基本はコメディ仕立てかと予測していたがそれは外れた。深刻さは意図的に回避しているものの、昔の人々の不見識を、鏡で向かい合ったように言い返される現代人という構図を、特定の立場の人間を単純に悪役にすることなく見せていた。東京から売れっ子モデルの夢をあきらめて、郷里の広島へUターン就職したヒロインの自分の現状を直視しかねているというパーソナルな面にも前記の構図を重ね合わせるプロットの立て方に見応えを感じる。主演の秋元才加が等身大の20代を自然に映し出していた。