セブン・デイズ・イン・ハバナ('12 スペイン、フランス 監督:ベニチオ・デル・トロ 他)

自分が「キューバ人ではない」という事を強烈に意識させられる7品のオムニバス。卵すら好きな数を手に入れるのが難しい政治状況で、登場人物たちはそこにルサンチマンを置いて鬱々としている様子はない。踊り、歌い、いさかい、キスしている。荒々しいようでいて包み込んでくれるようでもある埠頭の波。そこで生きている人々の息吹を十全に感じさせられたような、自分にとってはそういう旅行ガイド映画。静かな夜明け、にぎわいの深夜、和やかな日中。ハバナの魅力がまさに凝縮です。