衛星放送無料チャンネルではカバーされてなかった前期新作がBS11にて遅れて開始。P.A.Worksは自分の住む北陸に所在する制作会社だが、そのフィルムからは-当方の思い込みも相当強いだろうが-湿気の多い緑の重さが空気として漂ってきており、それが明るいキャラクターたちと齟齬を起こしているきらいもあると感じていた。が、正統派ホラーである本作は硬質さの入った人物デザインや一歩引いたドラマ演出とがこれまでのP.A.作品にはない自然な陰影を生み出している。ミステリ要素と併せて、美しさの込められた(本編での人形モチーフ、ポール・デルヴォー絵画と構図の似たED参照)恐怖ものとして楽しめそう。濃密な１クールを期待。
