「アクエリオンEVOL」のスタートダッシュの良さ、あるいは男女双方のファンを狙うラインにおける確かさについて(第3、4話を視ての)

学園生活をなし崩しに始める形となったアマタとミコノそれぞれの戸惑いがクラスメートとのやりとりから伝わることで、弟1話とは別の性格の一面が浮き彫りになるという、メインライターである岡田麿里のダイアローグの上手さがよく分かる回に仕上がっていた。二人の間に入る形になりそうなゼシカの存在感や言動の自然さが特に印象的。彼女は相当に機能的な媒介キャラクターのよう。OPとEDの繊細な演出にしろ、まるでバレエ・ダンスのような軽やかさを要所で見せる少年キャラたちの身のこなしにしても、男性ファン獲得と同じほどに女性に向けてもアピールしていると分かる。特に重ねて強調したいのは、ミコノをはじめとした少女たちのメンタルを主体的な視点で追おうとしている点。まるっとした可愛らしさの強いキャラクターデザインからは割と予想外なキャラ付けであり、ドラマ面の見応えに期待できそう。