エンディミオンの覚醒(上)

エンディミオンの覚醒〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

エンディミオンの覚醒〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ここにきてようやく主役エンディミオンの基本性格がつかめた気がするのは、彼よりも主人公っぽいヒロイン・アイネイアーの人格が成熟した事にも関係するのだろうな。東洋思想も渾然となった哲学成分が多めになったこともあり、ぐっと物語世界への求心力を感じた。なお描写面においては、エンディミオンが複数巡った惑星の中でも大気だけで構成されたかのような空の惑星の様子がまるで目前のスクリーンで視ているかのように鮮烈だった。