戦う司書#8「沼と仲間と浜辺の貝殻」

第二章謎解き編。前章と同じく、死者の記憶を本として“閲覧”できるという設定を、過去と現在が等価であり、また寓話としては架空の人物の存在感が実在の人間と同等である瞬間が存在するという意味ともなるほどに昇華された構成のストーリーが見られて、今回も満足。本章のゲストキャラ、ザトウは肉体と精神が(文字通りの)それぞれ別人として武装司書見習いであるノロティと出会うわけだが、これはアニメーションキャラクター、描く人と演じる人(ちなみに浜田賢二が“二役”を好演←<<事実誤認です。失礼しました>>)がいるという二重性の暗示にもなっているようで面白かった。あと、陳腐な描写となりがちな死者が戦闘場面で苦境の生者を仲間として励ますというシーンも、特殊能力設定とかっちり噛合っていたので違和感なく受け止められた。なによりハッピーエンドだったのが後味よろしい。作画も大事な回とあって充実。安心して視られた。ノロティが避けながら後退する背景動画付きのあの特徴あるカットは誰の担当だろう?