PERSONA - trinity soul - #13

「朱に染まる雪原」:これはちょっと驚いた。良い意味での超展開だ。というかスタッフはどこまで諒を追い詰めようというのか。お、鬼や〜 学園サイドのほとんど現実離れしたぽかぽか友情ライフと大人サイドとの温度差がすごい。しかし映子は、諒にすらもったいないほどの女性であった。伊藤刑事に協力(共犯)関係を求めざるを得なかったほどに諒の力になりたいと願いつつも、ぎりぎりの一線においては一人で諒のフィールドに赴くことを選んだ(この相反する気持ちの揺れ幅は、洵の授業参観に行けると言ってしまった諒の思いと相似形なのかも)。事故った車を捨てて雪原に疾走するその魂の熱さ! 誰よりも漢やね。演出面では見納めになるかもしれないと署の雰囲気に耳目を澄ます諒というシーン(ここ雑然とした空気が音声含めて良くできてるんだけど、いかんせん諒が美形すぎてややシュールというか周囲から浮いてる感じした)、そして映子が何が起こったかも分からないほどに瞬時に絶命したことを表す表情と雪に広がっていく鮮血のショッキングさと。演技面では、ほとんど過剰なまでに役に入り込んだ子安武人の長い絶叫というか悲鳴が凄かった。設定明かし部分も、九条稀也が赤い髪の少女の父であり、彼女が人外の存在となった原因が九条本人にあるらしいことと、活動している九条の身体そのものがペルソナ体で、生身はラボで繋がれて保全されていることが判明。なかなか盛りだくさんな折り返し回でした。洵が映子の死を感知してしゃがみこみ涙をこぼすシーンも美しかった。この子は『人の気持ちを察してしまうつらさ』を自分から漏らしたことがないんだよね。それがいじらしい。