REIDEEN#26(終)

「決戦」:最後の最後まで、IGアニメの銘に恥じない環境アニメぶりだった。毎週気持ちよく脱力させてくれてありがとう。いや心から。ロクセルと星川のフォローとかエピローグに白鷺部隊まわりを入れてくれていれば、最高点を上げてもいいぐらいだ。しかし栞…… 
えーと、メカデザイナー諸氏が絵コンテ参加しただけあって、ロボット戦はかなりの見ごたえ。特にゴッドワンドを手前に刺して引き下がったシーンのパース構図に痺れた。侵略宇宙人の総力攻撃もスケールが大きくていいアイデアだったかと。しかしやはり、本作のみどころは淡い恋心の方でしたね。苦しくても君がいる今の現実を選ぶ、というエヴァンゲリオンセカイ系なテーマに着陸したのは陳腐だとはいえ、地に足が着いた堅実な演出によりかなり印象的。無表情ながらツーと涙を流す玲の美少女ぶりはすばらしい。ようやくOPに追いついたじゃん! 思えば、OPは淳貴の夢想が映像化されたモチーフだとはいえ、その元になっているのはちゃんと現実にあったイベント(海旅行、台風接近とか)なんだよね。それに気づいてからは味わいが二倍になった。あーなたーがいるだけでー♪(エイベックスさん頼むからOP曲のフルコーラス版リリースしてくださいよー) あともしかしたら意図的な流れだったのかもしれないけど、淳貴が重要な決断をする直前に母親である林檎(このパンクな名前、あきらかに平成生まれ)が心労で気を失うんですよ。ここが象徴的に納得できて感心した。いやはや、毎週一話ずつゆったりまったり視るのには向いているゆったりまったりアニメの傑作でした。ロボットアニメの皮をかぶった日常描写アニメだったと思うですよ。 …しかしやっぱりオチが主人公にとって虫が良すぎやしないか(笑) モノローグの安さが一昔前のラブコメ調だったのかまたなんともはや。