沖縄戦にまつわる記述の教科書検定問題

まずなにより主語がまったく意味不明な文章を教科書に載せている点がヤバイと思った(そういえばそこまで責任の所在をボカしたかったのならなんで全面削除の方針を示さなかったのかちら… あ、いわゆるうつくしいアイマイなニホンのワタシってやつ? 流れに掉さすことに躊躇はないけど責任のケツは一切持ちたくない?)ので、修正があったのは嬉しいです。国語をそうまでおろそかにする先進国なんてイヤすぎるじゃないですか。

荊の城

イギリス制作のスペシャルドラマシリーズ前後編がWOWOWで一挙放映。文庫本二冊分が総計三時間の中に収まるものかなあと思ったけど、大きな端折りもなくほぼ原作の筋を消化して終わった模様。手に技術を持つ少女たちが男の支配にあらがうというテーマ性(その点においては各種「手」に拘った描写はごく的確)も変更なし。演出面はというと全体的に淡々としており、カメラワークもBGM選曲も悪くいえば地味、良くいえば上品。一番ほめられるのはキャスティングで、特にスーの養い親のグレイスは原作通りの迫力。顔つきの野卑さの再現度はヴィクトリア朝のスラム街の空気ふんぷん。あと原作でもかわいらしくもあわれで善良な愚か者少年だったチャーリーはこちらでもそのまんまのイメージでいい味出してた(しかし改めて思ったけどウォーターズは実に男性キャラには容赦ないな。名前のあるほぼ全員が死亡か投獄か無職転落って感じ)。でも明確にいただけなかったのはヒロインふたりのモノローグ進行に頼りすぎてる点。もっと映像化なりの解釈が見たかったなあ。それとスーとモード、どちらとも飛びぬけた美人女優を持ってこなかったのはいいと思うけど、二人の顔や雰囲気、背格好にもう少し差異を付けた方が良かった感じ。